「Αシヌクレイン」の版間の差分

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==サブファミリー ==
==サブファミリー ==
 
 系統発生上、3つのシヌクレインパラログ(α、β、γ)のうちγシヌクレインが最も古い分子種であると考えられている<ref name=Siddiqui2016><pubmed>27080380</pubmed></ref> ('''図2''')。うち最大の分子量をもつのがαシヌクレインで、脊椎動物以上に存在しその一次構造は種を超えて保存されている。アミノ酸レベルでのヒトαシヌクレインに対する相同性はβシヌクレインが78%、γシヌクレインが60%で、アミノ末端が良く保存されているのに対しカルボキシル末端は相同性が低くなっている<ref name=Frey2020><pubmed>32772367</pubmed></ref> (図3)。また、NAC領域を欠くβシヌクレインは凝集性が低いことが知られている<ref name=Uversky2002><pubmed>11812782</pubmed></ref> 。ヒト染色体におけるこれら3つのシヌクレイン遺伝子(SNCA、SNCB、SNCG)の遺伝子座はそれぞれ4q21.3-q22、5q35、10q23に位置している<ref name=Lavedan1998><pubmed>9737786</pubmed></ref><ref name=Spillantini1995><pubmed>7558013</pubmed></ref><ref name=Chen1995><pubmed>7601479</pubmed></ref> 。SNCA遺伝子は6つのexonを有し、140アミノ酸からなるmain transcriptのほか、選択的スプライシングによりexon 3、exon 5およびその両者が欠けた少なくとも3種のアイソフォームを生じる<ref name=Gámez-Valero2018><pubmed>29370097</pubmed></ref> (図4)。
系統発生上、3つのシヌクレインパラログ(α、β、γ)のうちγシヌクレインが最も古い分子種であると考えられている<ref name=Siddiqui2016><pubmed>27080380</pubmed></ref> ('''図2''')。うち最大の分子量をもつのがαシヌクレインで、脊椎動物以上に存在しその一次構造は種を超えて保存されている。アミノ酸レベルでのヒトαシヌクレインに対する相同性はβシヌクレインが78%、γシヌクレインが60%で、アミノ末端が良く保存されているのに対しカルボキシル末端は相同性が低くなっている<ref name=Frey2020><pubmed>32772367</pubmed></ref> (図3)。また、NAC領域を欠くβシヌクレインは凝集性が低いことが知られている<ref name=Uversky2002><pubmed>11812782</pubmed></ref> 。ヒト染色体におけるこれら3つのシヌクレイン遺伝子(SNCA、SNCB、SNCG)の遺伝子座はそれぞれ4q21.3-q22、5q35、10q23に位置している<ref name=Lavedan1998><pubmed>9737786</pubmed></ref><ref name=Spillantini1995><pubmed>7558013</pubmed></ref><ref name=Chen1995><pubmed>7601479</pubmed></ref> 。SNCA遺伝子は6つのexonを有し、140アミノ酸からなるmain transcriptのほか、選択的スプライシングによりexon 3、exon 5およびその両者が欠けた少なくとも3種のアイソフォームを生じる<ref name=Gámez-Valero2018><pubmed>29370097</pubmed></ref> (図4)。


== 発現分布 ==
== 発現分布 ==