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==== 損傷後の軸索再生 ==== | ==== 損傷後の軸索再生 ==== | ||
損傷後の[[軸索再生]]は、[[myelin-associated glycoprotein]]]] ([[MAG]])、[[Nogo-A]]、[[Chondroitin sulfate proteoglycans]] (CSPGs)、oligodendrocyte myelin glycoprotein (OMgp) などの[[ミエリン]]および[[オリゴデンドロサイト]]由来の軸索伸展抑制因子により阻害される。これら抑制因子の作用は、C3酵素によるRhoAの不活性化やY-27632によるROCK阻害により抑制される<ref name="ref89"><pubmed>17692017</pubmed></ref>。さらに、ROCK-II欠損マウス由来の[[後根神経節]]細胞は、[[Nogo-22]]やCSPGによる軸索伸展抑制作用が減弱していた<ref name="ref90"><pubmed>19955379</pubmed></ref>。これらの知見から、RhoA-ROCK経路の重要性が示唆されてきた。ROCK-II欠損マウスでは、脊髄損傷モデルにおける軸索損傷後の回復が促進することも報告されている<ref name="ref90" />。[[Mag|MAG]]や[[Nogo]]-AによるNogo受容体(NgR)活性化は、co-receptorの[[p75]]とRho GDIの結合を強化して、Rho GDIからのRhoA遊離を促進する<ref name="ref91"><pubmed>12692556</pubmed></ref>。遊離されたRhoAはRac/Rho GEFである[[Kalirin-9]]により活性化されると考えられている<ref name="ref92"><pubmed>18625710</pubmed></ref>。MAGによる軸索伸展抑制には、Rho-ROCKによるCRMP-2リン酸化の関与が示唆されている<ref name="ref93"><pubmed>16595691</pubmed></ref>。 | |||
=== シナプス形成とシナプス可塑性 === | === シナプス形成とシナプス可塑性 === |