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典型的な症例の場合、診断は決して困難ではない。診断基準を表に示す('''表1''')<ref name=Barker1996><pubmed>8598865</pubmed></ref>[5]。一側三叉神経支配領域、特に第2、3枝領域(口唇、頬、歯肉、下顎)に限局した数分の1秒~2分のピリッとした電撃痛を反復するものであり、中年期以降に発症し、女性に多い。鼻唇溝、オトガイの狭い領域に痛みの誘発点を有することが多い。洗顔、髭剃り、会話、歯磨きなどの些細な刺激で誘発される。痛みは、昼夜を問わず頻回に出現する。間歇期は無症状である。激痛のため、罹患側のしかめっ面をしばしば誘発する(有痛性チック) | 典型的な症例の場合、診断は決して困難ではない。診断基準を表に示す('''表1''')<ref name=Barker1996><pubmed>8598865</pubmed></ref>[5]。一側三叉神経支配領域、特に第2、3枝領域(口唇、頬、歯肉、下顎)に限局した数分の1秒~2分のピリッとした電撃痛を反復するものであり、中年期以降に発症し、女性に多い。鼻唇溝、オトガイの狭い領域に痛みの誘発点を有することが多い。洗顔、髭剃り、会話、歯磨きなどの些細な刺激で誘発される。痛みは、昼夜を問わず頻回に出現する。間歇期は無症状である。激痛のため、罹患側のしかめっ面をしばしば誘発する(有痛性チック)。 | ||
典型的(特発性)三叉神経痛は、血管圧迫以外に明らかな原因がなく生ずる三叉神経痛であり、明らかな顔面感覚鈍麻はない。疼痛部位の検討では、三叉神経第2枝、第3枝合併例が最も多く33~36%、第3枝単独が15~19%、第2枝単独が17~18%、第1、第2枝合併が12~13%、第1枝単独は3~4%とまれである<ref name=Barker1996><pubmed>8598865</pubmed></ref>[5] <ref name=Maarbjerg2014><pubmed>25231219</pubmed></ref> | |||
[7]。第2枝、第3枝のtrigger point(口の周囲や鼻翼、頬など)の存在が診断上有用である('''図1''')<ref name=日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会2018>'''日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会 (2018).'''<br>13. 脳神経の有痛性病変およびその他の顔面痛. 国際頭痛分類第3版, 医学書院, 東京. pp166-87</ref>[6] <ref name=Garg2011><pubmed>22480095</pubmed></ref>[8]。 | [7]。第2枝、第3枝のtrigger point(口の周囲や鼻翼、頬など)の存在が診断上有用である('''図1''')<ref name=日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会2018>'''日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会 (2018).'''<br>13. 脳神経の有痛性病変およびその他の顔面痛. 国際頭痛分類第3版, 医学書院, 東京. pp166-87</ref>[6] <ref name=Garg2011><pubmed>22480095</pubmed></ref>[8]。 | ||