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=== カナビジオール === | === カナビジオール === | ||
大麻の有効成分の一つである、カナビジオール(CBD)は神経疾患のみならず、炎症性疾患、自己免疫疾患などに対する効果が報告されている<ref name=Protic2019><pubmed>31241016</pubmed></ref> 。現在では抗てんかん作用が最も知られており、Dravet症候群とLennox-Gastaut症候群による難治性てんかんに対する治療薬としてFDAの承認を得ている。カナビジオールジェルを用いた治療が、脆弱X症候群症例の不安障害やその他の行動異常に対する治療薬候補としても挙げられており、2018年の米国神経精神薬理学会(ACNP)でHeusslerらにより発表された第二相の結果を受けて、第三相(NCT03614663)の臨床試験が行われたが、明らかな効果は示されなかった。 | |||
上記の他にもビタミンCおよびEを用いた治療に関するもの、ミノサイクリンとロバスタチンを併用するものなど、様々な臨床研究が候補として挙げられている。 | 上記の他にもビタミンCおよびEを用いた治療に関するもの、ミノサイクリンとロバスタチンを併用するものなど、様々な臨床研究が候補として挙げられている。 | ||
==おわりに== | |||
その他、脆弱X症候群の病態においてCGGリピート伸長によるメチル化修飾が重要であることを上記病態生理に記した。Liuら<ref name=Liu2018><pubmed>29456084</pubmed></ref> はこのメチル化を除去することにより、伸長したリピート数を保っていてもFMR1の発現が回復することを、脆弱X症候群のiPS神経細胞とCRISPER/Cas9を用いた実験で示している。 | その他、脆弱X症候群の病態においてCGGリピート伸長によるメチル化修飾が重要であることを上記病態生理に記した。Liuら<ref name=Liu2018><pubmed>29456084</pubmed></ref> はこのメチル化を除去することにより、伸長したリピート数を保っていてもFMR1の発現が回復することを、脆弱X症候群のiPS神経細胞とCRISPER/Cas9を用いた実験で示している。 |