16,040
回編集
細編集の要約なし |
細 (→必須項目) |
||
184行目: | 184行目: | ||
# 自発呼吸消失の確認(無呼吸テスト) | # 自発呼吸消失の確認(無呼吸テスト) | ||
眼科手術・緑内障・虹彩炎・薬物等による瞳孔変形や瞳孔サイズ・反応の異常例、重症顔面外傷例、眼球損傷例、頸髄損傷例、的確な神経所見の評価や脳波所見の判読が出来ない場合などは、脳死判定に大きな困難を伴う<ref name=永山正雄2016 /> [22]。 | |||
瞳孔所見の評価にあたっては、近年、ベッドサイドで臥位であっても使用可能な電子瞳孔計が臨床導入された。瞳孔所見の評価は、脳幹の機能評価上、とくに重要であるにもかかわらず、従来、prompt、sluggish、absentなどの半定量的評価のままであった。これは、意識レベルをstupor、somnolenceと表現することと同じレベルであり、瞳孔径、瞳孔反応の評価上、著しく定量性に欠けていた。われわれは集中治療室(intensive care unit, ICU)における検討の結果、定量的瞳孔計の有用性が期待される臨床状況として、観察者・職種による評価結果の標準化、意識レベル(FOURスコアほか)や対光反射変動の早期検出、アウトカム・脳死・死亡の正確な評価、ほかを指摘している。今後、脳死判定の標準化の観点から電子瞳孔計の普及が望ましく、規格、価格上の向上が急務といえよう。 | 瞳孔所見の評価にあたっては、近年、ベッドサイドで臥位であっても使用可能な電子瞳孔計が臨床導入された。瞳孔所見の評価は、脳幹の機能評価上、とくに重要であるにもかかわらず、従来、prompt、sluggish、absentなどの半定量的評価のままであった。これは、意識レベルをstupor、somnolenceと表現することと同じレベルであり、瞳孔径、瞳孔反応の評価上、著しく定量性に欠けていた。われわれは集中治療室(intensive care unit, ICU)における検討の結果、定量的瞳孔計の有用性が期待される臨床状況として、観察者・職種による評価結果の標準化、意識レベル(FOURスコアほか)や対光反射変動の早期検出、アウトカム・脳死・死亡の正確な評価、ほかを指摘している。今後、脳死判定の標準化の観点から電子瞳孔計の普及が望ましく、規格、価格上の向上が急務といえよう。 |