「脳死」の版間の差分

4 バイト追加 、 2021年2月27日 (土)
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=== 法的脳死判定前の確認事項 ===
=== 法的脳死判定前の確認事項 ===
 詳細に関しては臓器提供施設マニュアルに従って行うものであるが、判定医自身も確認しておくことは'''表3'''の項目である
 詳細に関しては臓器提供施設マニュアルに従って行うものであるが、判定医自身も確認しておくことは'''表2'''の項目である
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|+表3. 法的脳死判定前の確認事項
|+表2. 法的脳死判定前の確認事項
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=== 必要物品 ===
=== 必要物品 ===
 法的脳死判定に必要な物品を'''表4'''に挙げる<ref name=園生雅弘2018 />[13]
 法的脳死判定に必要な物品を'''表3'''に挙げる<ref name=園生雅弘2018 />[13]
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|+表4. 法的脳死判定に必要な物品
|+表3. 法的脳死判定に必要な物品
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=== 実際の判定手順 ===
=== 実際の判定手順 ===
 実際の判定は「法的脳死判定マニュアル」に従う<ref name=脳死判定基準のマニュアル化に関する研究班2011 /> [16]。その概要は以下の通りである。
 実際の判定は「法的脳死判定マニュアル」に従う<ref name=脳死判定基準のマニュアル化に関する研究班2011 /> [16]。その概要は'''表4'''の通りである。


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|+表5. 法的脳死判定マニュアルに従った脳死判定
|+表4. 法的脳死判定マニュアルに従った脳死判定
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! style="text-align:left;"|前提条件を完全に満たすことの確認
! style="text-align:left;"|前提条件を完全に満たすことの確認
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==== その他の補助検査 ====
==== その他の補助検査 ====
 脳波、聴性脳幹反応以外の補助診断として正中神経刺激体性感覚誘発電位(SEP)、脳血管撮影、CT血管撮影(CTA)、経頭蓋ドップラー(TCD)、MRI、99mTc–HMPAO SPECTなどの検査がある。
 脳波、聴性脳幹反応以外の補助診断として正中神経刺激体性感覚誘発電位(SEP)、脳血管撮影、CT血管撮影(CTA)、経頭蓋ドップラー(TCD)、MRI、99mTc–HMPAO SPECTなどの検査がある。
== 脳死とされうる状態と判断した場合 ==
 担当医師が、患者が脳死とされうる状態にあると判断した場合は、家族などの脳死についての理解の状況などを踏まえ、臓器提供の機会があること(いわゆるオプション提示)、および承諾に係る手続に際しては担当医師以外の者(日本臓器移植ネットワークなどの臓器のあっせんに係る連絡調整を行う者;「コーディネーター」、医療ソーシャルワーカー等)による説明があることを口頭、または書面により告げる。その際、説明を聴くことを強制してはならない。併せて、臓器提供に関して意思表示カードの所持など、本人が何らかの意思表示を行っていたかについて把握するよう努める。なお、法に基づき脳死と判定される以前においては、患者の医療に最善の努力を尽くすべきことは申すべくも無い。
 家族の承諾が得られた場合、ただちに日本臓器移植ネットワーク(ネットワーク)に連絡する(ドナー情報フリーダイヤル 0120(22)0149(医療機関からの問い合わせに24時間対応))。


== 国内外の動向 ==
== 国内外の動向 ==
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 2021年、上智大学生命倫理研究所が「死のしるし 脳死と臓器移植に関する教皇庁のワークショップ」を出版した<ref name=教皇庁科学アカデミー教皇庁科学アカデミー著. (2021)<br>上智大学生命倫理研究所監訳. 死のしるし 脳死と臓器移植に関する教皇庁のワークショップ. 上智大学出版</pubmed></ref>[30]。これは教皇庁科学アカデミーが主催した、死の概念・基準としての「脳死」についてのワーキング・グループの記録(翻訳、訳注、新規解説)で、教皇庁が脳死反対論者を交え、世界を代表する神学・医学・哲学等の研究者、医師による徹底した議論を行った全記録である。日本の議論に一石を投じる大変有意義な書籍と言えよう。
 2021年、上智大学生命倫理研究所が「死のしるし 脳死と臓器移植に関する教皇庁のワークショップ」を出版した<ref name=教皇庁科学アカデミー教皇庁科学アカデミー著. (2021)<br>上智大学生命倫理研究所監訳. 死のしるし 脳死と臓器移植に関する教皇庁のワークショップ. 上智大学出版</pubmed></ref>[30]。これは教皇庁科学アカデミーが主催した、死の概念・基準としての「脳死」についてのワーキング・グループの記録(翻訳、訳注、新規解説)で、教皇庁が脳死反対論者を交え、世界を代表する神学・医学・哲学等の研究者、医師による徹底した議論を行った全記録である。日本の議論に一石を投じる大変有意義な書籍と言えよう。
== 脳死とされうる状態と判断した場合 ==
 担当医師が、患者が脳死とされうる状態にあると判断した場合は、家族などの脳死についての理解の状況などを踏まえ、臓器提供の機会があること(いわゆるオプション提示)、および承諾に係る手続に際しては担当医師以外の者(日本臓器移植ネットワークなどの臓器のあっせんに係る連絡調整を行う者;「コーディネーター」、医療ソーシャルワーカー等)による説明があることを口頭、または書面により告げる。その際、説明を聴くことを強制してはならない。併せて、臓器提供に関して意思表示カードの所持など、本人が何らかの意思表示を行っていたかについて把握するよう努める。なお、法に基づき脳死と判定される以前においては、患者の医療に最善の努力を尽くすべきことは申すべくも無い。
 家族の承諾が得られた場合、ただちに日本臓器移植ネットワーク(ネットワーク)に連絡する(ドナー情報フリーダイヤル 0120(22)0149(医療機関からの問い合わせに24時間対応))。


==参考文献==
==参考文献==
<references />
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