「LIMドメイン含有キナーゼ」の版間の差分

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== 細胞内局在 ==
== 細胞内局在 ==
 LIMK1とLIMK2は共に、培養細胞に発現させた場合、間期の細胞では細胞質に拡散して存在し、特徴的な局在は見られない<ref name=Yang1998><pubmed>9655398</pubmed></ref>。しかし、培養細胞の接着斑、紡錘体、中心体、ゴルジ体に局在することが報告されている<ref name=Foletta2004><pubmed>15023529</pubmed></ref><ref name=Sumi2006><pubmed>16455074</pubmed></ref><ref name=Salvarezza2009><pubmed>18987335</pubmed></ref>。また、核移行シグナルと核外移行シグナル配列をもち、核内外をシャトルしている<ref name=Yang1999><pubmed>10051454</pubmed></ref>。分裂期では、LIMK1はLarge tumor suppressor kinase 1(LATS1)と相互作用し収縮環に局在する<ref name=Yang2004><pubmed>15220930</pubmed></ref>。海馬神経細胞では、LIMK1はN末端付近のCys残基がパルミトイル化され樹状突起のスパインに局在することが示されている<ref name=George2015><pubmed>25884247</pubmed></ref>。
 LIMK1とLIMK2は共に、培養細胞に発現させた場合、間期の細胞では細胞質に拡散して存在し、特徴的な局在は見られない<ref name=Yang1998><pubmed>9655398</pubmed></ref>。しかし、培養細胞の接着斑、紡錘体、中心体、ゴルジ体に局在することが報告されている<ref name=Foletta2004><pubmed>15023529</pubmed></ref><ref name=Sumi2006><pubmed>16455074</pubmed></ref><ref name=Salvarezza2009><pubmed>18987335</pubmed></ref>。また、核移行シグナルと核外移行シグナル配列をもち、核内外をシャトルしている<ref name=Yang1999><pubmed>10051454</pubmed></ref>。アクチンやコフィリンも核内に存在し、コフィリンは核内のアクチン線維のターンオーバーや凝集に関与することが知られているが<ref name=Ono2007 />[9]、LIMKの核内における役割は不明である。分裂期では、LIMK1はLarge tumor suppressor kinase 1 (LATS1)と相互作用し収縮環に局在する<ref name=Yang2004><pubmed>15220930</pubmed></ref>。海馬神経細胞では、LIMK1はN末端付近のCys残基がパルミトイル化され樹状突起のスパインに局在することが示されている<ref name=George2015><pubmed>25884247</pubmed></ref>。


== 細胞機能 ==
== 細胞機能 ==