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米国[[w:Sidney Udenfriend|Udenfriends]]<ref name=Gubler1982><pubmed>6173760</pubmed></ref>や京都大学[[wj:沼正作|沼正作]]、[[wj:中西重忠|中西重忠]]ら<ref name=Kakidani1982><pubmed>6123953</pubmed></ref><ref name=Nakanishi1979><pubmed>221818</pubmed></ref><ref name=Noda1982><pubmed>6276759</pubmed></ref>のグループにより数々のエンドルフィン類が3つの前駆タンパク質よりプロセシングされて生成されることが明らかとなった('''図''')。そのプロセシングは[[アルギニン]]や[[リジン]]といった[[塩基性アミノ酸]]が2個連続した部分で選択的に酵素的切断されると言う仕組みによることが明らかにされ、それ以来多くの神経ペプチドのタンパク質前駆体からのプロセシング機構の基礎を築いた。 | 米国[[w:Sidney Udenfriend|Udenfriends]]<ref name=Gubler1982><pubmed>6173760</pubmed></ref>や京都大学[[wj:沼正作|沼正作]]、[[wj:中西重忠|中西重忠]]ら<ref name=Kakidani1982><pubmed>6123953</pubmed></ref><ref name=Nakanishi1979><pubmed>221818</pubmed></ref><ref name=Noda1982><pubmed>6276759</pubmed></ref>のグループにより数々のエンドルフィン類が3つの前駆タンパク質よりプロセシングされて生成されることが明らかとなった('''図''')。そのプロセシングは[[アルギニン]]や[[リジン]]といった[[塩基性アミノ酸]]が2個連続した部分で選択的に酵素的切断されると言う仕組みによることが明らかにされ、それ以来多くの神経ペプチドのタンパク質前駆体からのプロセシング機構の基礎を築いた。 | ||
mRNAからは、それぞれの前駆体である[[プレプロオピオメラノコルチン]] ([[pre-POMC]])、[[ | mRNAからは、それぞれの前駆体である[[プレプロオピオメラノコルチン]] ([[pre-POMC]])、[[プレプロエンケファリン]] ([[pre-PENK]])と[[プレプロダイノルフィン]] ([[pre-PDYN]]あるいは[[プレプロエンケファリンB]])が合成される。それらからシグナルペプチドが切断されそれぞれ[[プロオピオメラノコルチン]] ([[POMC]])、[[プロエンケファリン]]([[PENK]])と[[プロダイノルフィン]] (([[PDYN]]あるいは[[プロエンケファリンB]])となる。 | ||
特にPOMCは[[β-エンドルフィン]]に加えてストレス関連の[[神経内分泌]]ホルモンである[[副腎皮質刺激ホルモン]] ([[ACTH]])、[[γ-メラノサイト刺激ホルモン]]([[γ-melanocyte-stimulating hormone]], [[γMSH]])、[[αMSH]]などの共通前駆体であることが注目を集めた('''図''')。プロエンケファリンAにはMet-エンケファリン、Leu-エンケファリンのほかMet-エンケファリン-Arg-Gly-Leu (octapeptide)やMet-エンケファリン-Arg-Phe (heptapeptide)が含まれ、プロダイノルフィン (プロエンケファリンB)には[[ダイノルフィン]] <ref name=Kakidani1982><pubmed>6123953</pubmed></ref>、[[α-ネオエンドルフィン]]<ref name=Kangawa1981><pubmed>7247946</pubmed></ref>、[[ロイモルフィン]]<ref name=Nakao1983><pubmed>6689399</pubmed></ref>などが含まれる。 | 特にPOMCは[[β-エンドルフィン]]に加えてストレス関連の[[神経内分泌]]ホルモンである[[副腎皮質刺激ホルモン]] ([[ACTH]])、[[γ-メラノサイト刺激ホルモン]]([[γ-melanocyte-stimulating hormone]], [[γMSH]])、[[αMSH]]などの共通前駆体であることが注目を集めた('''図''')。プロエンケファリンAにはMet-エンケファリン、Leu-エンケファリンのほかMet-エンケファリン-Arg-Gly-Leu (octapeptide)やMet-エンケファリン-Arg-Phe (heptapeptide)が含まれ、プロダイノルフィン (プロエンケファリンB)には[[ダイノルフィン]] <ref name=Kakidani1982><pubmed>6123953</pubmed></ref>、[[α-ネオエンドルフィン]]<ref name=Kangawa1981><pubmed>7247946</pubmed></ref>、[[ロイモルフィン]]<ref name=Nakao1983><pubmed>6689399</pubmed></ref>などが含まれる。 | ||