「脳脊髄液」の版間の差分

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== 脳脊髄液の量  ==
== 脳脊髄液の量  ==


 脳脊髄液量は、成人で両側側脳室に各15ml、第3および第4脳室に5ml、頭蓋内くも膜下腔に25ml、そして脊髄くも膜下腔に75ml、計全量約130mlである<ref name=ref1><pubmed> 8881235 </pubmed></ref>。  
 脳脊髄液量は、成人で両側側脳室に各15ml、第3および第4脳室に5ml、頭蓋内くも膜下腔に25ml、そして脊髄くも膜下腔に75ml、計全量約130mlである[1]。  


== 脳脊髄液の産生と吸収  ==
== 脳脊髄液の産生と吸収  ==


 髄液は絶えず循環しており、24時間に約500ml(1分間に約0.35ml)産生されていることから、1日に約3〜4回入れ替わっている計算になる。 髄液は主として脈絡叢(choroid plexus)で産生され、脳室を出て脳表くも膜下腔に至り、主に旁矢状洞領域からくも膜顆粒(くも膜絨毛arachnoid villi)を経て静脈系に吸収される。またくも膜顆粒から吸収されるだけでは脳脊髄液の動態を説明しきれないことが指摘されてきたが、脳脊髄液は脳に分布する毛細血管からも吸収されるとする報告[2]が1996年になされた。また、リンパ管からの吸収が関与しているとする説[3]もある。  側脳室から第3脳室に通るときの穴はモンロー孔と呼ばれ、第4脳室からくも膜下腔に通る穴は中央のものをマジャンディ孔、両脇のものをルシュカ孔と呼ぶ。  
 髄液は絶えず循環しており、24時間に約500ml(1分間に約0.35ml)産生されていることから、1日に約3〜4回入れ替わっている計算になる。 髄液は主として脈絡叢(choroid plexus)で産生され、脳室を出て脳表くも膜下腔に至り、主に旁矢状洞領域からくも膜顆粒(くも膜絨毛arachnoid villi)を経て静脈系に吸収される。またくも膜顆粒から吸収されるだけでは脳脊髄液の動態を説明しきれないことが指摘されてきたが、脳脊髄液は脳に分布する毛細血管からも吸収されるとする報告<ref name=ref2><pubmed> 8881235 </pubmed></ref>が1996年になされた。また、リンパ管からの吸収が関与しているとする説[3]もある。  側脳室から第3脳室に通るときの穴はモンロー孔と呼ばれ、第4脳室からくも膜下腔に通る穴は中央のものをマジャンディ孔、両脇のものをルシュカ孔と呼ぶ。  


== 脳脊髄液の組成と性状  ==
== 脳脊髄液の組成と性状  ==
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