「コピー数変化」の版間の差分

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同義語:コピー数変動
同義語:コピー数変動
類義語:コピー数多型、コピー数変異 
類義語:コピー数多型、コピー数変異 


 コピー数変化とは、染色体上の1kb以上にわたるゲノムDNAが、通常2コピーのところ、1コピー以下(欠失)、あるいは3コピー以上(重複)となっている現象をいう。ヒトゲノム中の12%にわたる領域に見いだされる。集団中に多型的に存在する場合、疾患の原因となる場合などがある。
 コピー数変化とは、染色体上の1kb以上にわたるゲノムDNAが、通常2コピーのところ、1コピー以下(欠失)、あるいは3コピー以上(重複)となっている現象をいう。ヒトゲノム中の12%にわたる領域に見いだされる。正常ゲノムに多型的に存在する場合や疾患ゲノムの原因として存在する場合などがある。


==コピー数変化とは==
==コピー数変化とは==
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 NEHJは、二本鎖DNA内の修復過程において、ゲノムの一部が欠失した状態で、両断端が連結された結果、ゲノム領域の一部が欠失する場合である(図2)。この場合、断端に相同領域の存在を要しない。<br> 
 NEHJは、二本鎖DNA内の修復過程において、ゲノムの一部が欠失した状態で、両断端が連結された結果、ゲノム領域の一部が欠失する場合である(図2)。この場合、断端に相同領域の存在を要しない。<br> 
 FoSTeSは、DNA複製途中で、DNA複製フォークが、微小な相同性(2-5塩基)を持つ離れた配列に乗り換えることによって、その間のゲノムが欠失する現象である(図3)。<br>
 FoSTeSは、DNA複製途中で、DNA複製フォークが、微小な相同性(2-5塩基)を持つ離れた配列に乗り換えることによって、その間のゲノムが欠失する現象である(図3)。<br>
 NAHRは、異なった個体において独立に新たな欠失、重複が類似のゲノム領域に生じうるのに対して、NEHJやFoSTeSでは、特に生じやすい場所が存在する訳ではないため、同一の場所の欠失、重複が別個体に生じることはまれであるという違いがある。<br>
 NAHRは、異なった個体において独立に新たな欠失、重複が類似の構造を持つゲノム領域に生じうるのに対して、NHEJやFoSTeSでは、必ずしも特徴的なゲノム構造に依存するわけではないため、異なる個体で同様の欠失、重複が生じることはない(非常にまれ)という違いがある。


== CNVの検出方法  ==
== CNVの検出方法  ==
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| colspan="2" | 疾患の例<ref name="ref15"><pubmed>18160035</pubmed></ref> <ref name="ref16"><pubmed>16444292</pubmed></ref>  
| colspan="2" | 疾患の例<ref name="ref15"><pubmed>18160035</pubmed></ref> <ref name="ref16"><pubmed>16444292</pubmed></ref>  
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| rowspan="2" | ① 遺伝子量依存的遺伝子(dose-sensitive gene)  
| rowspan="2" | ① 量依存的遺伝子(dose-sensitive gene)  
| rowspan="2" | [[Image:コピー数変化表1.png|350px]]  
| rowspan="2" | [[Image:コピー数変化表1.png|350px]]  
| [[Charcot-Marie-Tooth病]](CMT病1A型)  
| [[Charcot-Marie-Tooth病]](CMT病1A型)  
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<references />  
<references />  


<br> (執筆者:深井綾子、松本直通 担当編集委員:加藤忠史)
<br> (執筆者:深井綾子、三宅紀子、松本直通 担当編集委員:加藤忠史)