「ノルアドレナリン」の版間の差分

編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
1行目: 1行目:
'''「概要」'''
'''「概要」'''
ノルアドレナリン(noradrenaline, NA)はノルエピネフリン(norepinephrine, NE)とも呼ばれる。モノアミンの一種、またカテコールアミンの一種である。生体内において、神経伝達物質またはホルモンとして働く。生体内ではチロシンから合成される。ノルアドレナリンの受容体はアドレナリン受容体ファミリーであり、三量体Gタンパク質共役型である。末梢神経系では交感神経における神経伝達物質として重要である。中枢神経系では、橋にある青斑核にノルアドレナリン作動性神経細胞が多く存在し、そこからほぼ脳全域に投射している。中枢神経系ノルアドレナリンは覚醒-睡眠やストレスに関する働きをし、注意、記憶や学習などにも影響すると考えられている。
ノルアドレナリン(noradrenaline, NA)はノルエピネフリン(norepinephrine, NE)とも呼ばれる。モノアミンの一種、またカテコールアミンの一種である。生体内において、神経伝達物質またはホルモンとして働く。生体内ではチロシンから合成される。ノルアドレナリンの受容体はアドレナリン受容体ファミリーであり、三量体Gタンパク質共役型である。末梢神経系では交感神経における神経伝達物質として重要である。中枢神経系では、橋にある青斑核にノルアドレナリン作動性神経細胞が多く存在し、そこからほぼ脳全域に投射している。中枢神経系ノルアドレナリンは覚醒-睡眠やストレスに関する働きをし、注意、記憶や学習などにも影響すると考えられている。


'''「発見」'''
'''「発見」'''
7行目: 8行目:
Holtz, P., (1950) Uber die sympathicomimetische Wirksamkeit von Gehiraex- trakten.
Holtz, P., (1950) Uber die sympathicomimetische Wirksamkeit von Gehiraex- trakten.
Acta Physiol., Scand., 20, 354–362
Acta Physiol., Scand., 20, 354–362


'''「構造」'''
'''「構造」'''
  (図1)
  (図1)
カテコール基と一級アミノ基をもつ、カテコールアミンの一種。また、一級アミノ基をもつのでモノアミンの一種でもある。
カテコール基と一級アミノ基をもつ、カテコールアミンの一種。また、一級アミノ基をもつのでモノアミンの一種でもある。


'''「合成」'''
'''「合成」'''
21行目: 24行目:


・ドーパミンβ水酸化酵素 Dopamine β-hydroxylase:EC 1.14.2.1。ドーパミンよりノルアドレナリンを合成する。アスコルビン酸、O2、Cu2+が必要。ノルアドレナリン、アドレナリン産生細胞に存在する。シナプス小胞の中に存在し、シナプス小胞に取り込まれたドーパミンをノルアドレナリンに変換する<ref name=ref8><pubmed> 6998654 </pubmed></ref>。
・ドーパミンβ水酸化酵素 Dopamine β-hydroxylase:EC 1.14.2.1。ドーパミンよりノルアドレナリンを合成する。アスコルビン酸、O2、Cu2+が必要。ノルアドレナリン、アドレナリン産生細胞に存在する。シナプス小胞の中に存在し、シナプス小胞に取り込まれたドーパミンをノルアドレナリンに変換する<ref name=ref8><pubmed> 6998654 </pubmed></ref>。


'''「放出、再取り込み」'''
'''「放出、再取り込み」'''
63

回編集