「アルツハイマー病」の版間の差分

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===病態機序の仮説===
===病態機序の仮説===
====アセチルコリン仮説====
====アセチルコリン仮説====
 分子生物学的手法の導入される前の1970年代の研究により、AD患者脳では、大脳の各部位で[[アセチルコリン#生合成|コリンアセチル転移酵素]] ([[[アセチルコリン#生合成|choline acetyltransferase]])の活性低下が観察された。また投射元の大脳基底部(主に[[マイネルト核]])の[[コリン]]作動性神経細胞の減少が示され、この減少こそが病態の中心であるとの説である。1990年前後から[[アセチルコリン]]仮説に基づきAD治療薬として[[アセチルコリン]]を増加させる作用の[[アセチルコリン#代謝、分解|アセチルコリンエステラーゼ]][[阻害剤]]が開発された。現在では病態の本流ではなく、下流の現象であると考えられている。
 分子生物学的手法の導入される前の1970年代の研究により、AD患者脳では、大脳の各部位で[[アセチルコリン#生合成|コリンアセチル転移酵素]] ([[[アセチルコリン#生合成|choline acetyltransferase]])の活性低下が観察された。また投射元の大脳基底部(主に[[マイネルト核]])の[[コリン]]作動性神経細胞の減少が示され、この減少こそが病態の中心であるとの説である。1990年前後から[[アセチルコリン]]仮説に基づきAD治療薬としてアセチルコリンを増加させる作用の[[アセチルコリン#代謝、分解|アセチルコリンエステラーゼ]][[阻害剤]]が開発された。現在では病態の本流ではなく、下流の現象であると考えられている。


====アミロイドカスケード仮説====
====アミロイドカスケード仮説====