「エンドカンナビノイド」の版間の差分

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脂質メディエーター
脂質メディエーター
エンドカンナビノイドは脂質メディエーターとして中枢神経系においてさまざまな神経伝達調節を行っている(Kano et al., 2009)。主にCB1受容体の活性化を介してその効果を発揮する。CB1受容体は中枢神経系においてGタンパク質共役型受容体の中でも最も発現量の多い受容体として知られており、その発現領域も脳全体にわたっている。そのためエンドカンナビノイドの生理的作用は、記憶・認知、運動制御、鎮痛、食欲調節、報酬系の制御など多岐にわたる(Kano et al., 2009)。エンドカンナビノイドは病理的な条件下でも重要な役割を担っており、海馬でてんかん発作時に神経保護的役割を果たすことが知られている(Marsicano et al., 2003; Monory et al., 2006)。以下にシナプス伝達におけるエンドカンナビノイドの役割に限定して述べる。
エンドカンナビノイドは脂質メディエーターとして中枢神経系においてさまざまな神経伝達調節を行っている<ref name=ref8><pubmed> 19126760 </pubmed></ref>。主にCB1受容体の活性化を介してその効果を発揮する。CB1受容体は中枢神経系においてGタンパク質共役型受容体の中でも最も発現量の多い受容体として知られており、その発現領域も脳全体にわたっている。そのためエンドカンナビノイドの生理的作用は、記憶・認知、運動制御、鎮痛、食欲調節、報酬系の制御など多岐にわたる<ref name=ref8 />。エンドカンナビノイドは病理的な条件下でも重要な役割を担っており、海馬でてんかん発作時に神経保護的役割を果たすことが知られている<ref><pubmed>14526074</pubmed></ref><ref><pubmed>16908411</pubmed></ref>。以下にシナプス伝達におけるエンドカンナビノイドの役割に限定して述べる。


1. 逆行性シナプス伝達抑制
1. 逆行性シナプス伝達抑制
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