「カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ」の版間の差分

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=== CaMKIV ===
=== CaMKIV ===
  CaMKIVは核内に非常に多く局在を示し転写因子CREBをリン酸化することで、c-fos やArc、
  CaMKIVは核内に非常に多く転写因子CREBをリン酸化することで、c-fos やArc、
zif268(egr-1)、脳由来神経栄養因子(bdnf)等の最初期遺伝子群など、長期的な可塑的変化に必要なタンパク質の転写を神経活動依存的に促進するとされる。遺伝子改変マウスを用いた研究が進められ、細胞機能と合致し、ノックアウトマウスにおいて海馬LTP障害、小脳LTD障害とともにCREBリン酸化の低下が<ref><PubMed>10964952</pubmed></ref>、行動レベルでは小脳機能障害<ref><PubMed>11069976</pubmed></ref>および長期恐怖記憶の異常<ref><PubMed>12006982</pubmed></ref>が報告されている。先に述べたCaMKIIを介した短期シナプス可塑性に加えて、シナプス刺激によってもうひとつのCaMキナーゼ経路であるCaMKK-CaMKIV経路が活性化されることが、長期シナプス可塑性を引き起こすために必要であり長期記憶の成立に寄与すると考えられている。
zif268(egr-1)、脳由来神経栄養因子(bdnf)等の最初期遺伝子群など、長期的な可塑的変化に必要なタンパク質の転写を神経活動依存的に促進するとされる。遺伝子改変マウスを用いた研究が進められ、細胞機能と合致し、ノックアウトマウスにおいて海馬LTP障害、小脳LTD障害とともにCREBリン酸化の低下が<ref><PubMed>10964952</pubmed></ref>、行動レベルでは小脳機能障害<ref><PubMed>11069976</pubmed></ref>および長期恐怖記憶の異常<ref><PubMed>12006982</pubmed></ref>が報告されている。先に述べたCaMKIIを介した短期シナプス可塑性に加えて、シナプス刺激によってもうひとつのCaMキナーゼ経路であるCaMKK-CaMKIV経路が活性化されることが、長期シナプス可塑性を引き起こすために必要であり長期記憶の成立に寄与すると考えられている。


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