「グルタミン酸」の版間の差分

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===統合失調症===
===統合失調症===
 麻酔薬として開発された[[フェンサイクリジン]](俗にエンジェルダストとも呼ばれる)が統合失調症の症状にた幻覚などを示す事が知られていた。その後、フェンサイクリジンがNMDA型グルタミン酸受容体の[[非拮抗型阻害剤]]である事が示され、グルタミン酸受容体伝達の低下が統合失調症を起こすのではないかと示唆された<ref><pubmed> 2828962 </pubmed></ref>。実際に死後脳ではグルタミン酸受容体の発現が低下している事が報告されている<ref><pubmed> 10719155 </pubmed></ref><ref><pubmed>12559388</pubmed></ref>。また、NR1サブユニットの発現を低下させたマウスでは社会性の低下など統合失調症様症状が出る事が知られている<ref><pubmed> 10481908 </pubmed></ref>。現在、コアゴニストを用いてNMDA型受容体の機能を増強する事で統合失調症の症状が改善しないかが試みられている。
 麻酔薬として開発された[[フェンサイクリジン]](俗に[[エンジェルダスト]]とも呼ばれる)が統合失調症の症状にた幻覚などを示す事が知られていた。その後、フェンサイクリジンがNMDA型グルタミン酸受容体の[[非拮抗型阻害剤]]である事が示され、グルタミン酸受容体伝達の低下が統合失調症を起こすのではないかと示唆された<ref><pubmed> 2828962 </pubmed></ref>。実際に死後脳ではグルタミン酸受容体の発現が低下している事が報告されている<ref><pubmed> 10719155 </pubmed></ref><ref><pubmed>12559388</pubmed></ref>。また、NR1サブユニットの発現を低下させたマウスでは社会性の低下など統合失調症様症状が出る事が知られている<ref><pubmed> 10481908 </pubmed></ref>。現在、コアゴニストを用いてNMDA型受容体の機能を増強する事で統合失調症の症状が改善しないかが試みられている。


 ''詳細は[[グルタミン酸仮説(統合失調症の)]]の項目参照。''
 ''詳細は[[グルタミン酸仮説(統合失調症の)]]の項目参照。''