「サブスタンスP」の版間の差分

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== 機能 ==
== 機能 ==
 ニューロンにおいて、様々なチャネルの修飾機構が報告されている。[[前脳基底野]]細胞では、[[Gq/11]]および[[PLCβ-1]]を細胞内情報伝達系として、サブスタンスPは[[内向き整流性K+チャネル]]を抑制し、脱分極をおこす<ref name=ref11><pubmed>    8890327</pubmed></ref>。[[ラット]][[上頸神経節細胞]]では、サブスタンスPが電位非依存性に[[N型Ca2+チャネル]]を抑制するが<ref name=ref12><pubmed>19858358</pubmed></ref>、チャネルを構成する[[CaVβサブユニット]]の種類によっては、サブスタンスPが[[N電流]]を増強する報告もある<ref name=ref13><pubmed>7678964</pubmed></ref>。ラット[[舌下運動神経]]およびラット[[延髄]][[pre-Bőtzinger complex]][[吸気ニューロン]]では、サブスタンスPは[[two-pore domainカリウムチャネル]]1つである[[TASK-1]]を抑制する<ref name=ref14><pubmed>10719894</pubmed></ref> <ref name=ref15><pubmed>20335463</pubmed></ref> <ref name=ref16><pubmed>19321769</pubmed></ref>。TASK-1を介した[[リーク電流]]は、これらのニューロンにおいて[[静止膜電位]]の形成やリズムの制御に関わっている。Von EulerとGaddumが見出したサブスタンスPによる血圧下降作用は、血管内皮細胞のNK1受容体刺激を介して産生された[[一酸化窒素]]によって、細動脈平滑筋が弛緩したと考えられている<ref name=ref17><pubmed>    2479442</pubmed></ref>。
 ニューロンにおいて、様々なチャネルの修飾機構が報告されている。[[前脳基底野]]細胞では、[[Gq/11]]および[[PLCβ-1]]を細胞内情報伝達系として、サブスタンスPは[[内向き整流性カリウムチャネル]]を抑制し、脱分極をおこす<ref name=ref11><pubmed>    8890327</pubmed></ref>。[[ラット]][[上頸神経節細胞]]では、サブスタンスPが電位非依存性に[[N型カルシウムチャネル]]を抑制するが<ref name=ref12><pubmed>19858358</pubmed></ref>、チャネルを構成する[[CaVβサブユニット]]の種類によっては、サブスタンスPが[[N電流]]を増強する報告もある<ref name=ref13><pubmed>7678964</pubmed></ref>。ラット[[舌下運動神経]]およびラット[[延髄]][[pre-Bötzinger複合体]][[吸気ニューロン]]では、サブスタンスPは[[two-pore domainカリウムチャネル]]1つである[[TASK-1]]を抑制する<ref name=ref14><pubmed>10719894</pubmed></ref> <ref name=ref15><pubmed>20335463</pubmed></ref> <ref name=ref16><pubmed>19321769</pubmed></ref>。TASK-1を介した[[リーク電流]]は、これらのニューロンにおいて[[静止膜電位]]の形成やリズムの制御に関わっている。Von EulerとGaddumが見出したサブスタンスPによる血圧下降作用は、血管内皮細胞のNK1受容体刺激を介して産生された[[一酸化窒素]]によって、細動脈平滑筋が弛緩したと考えられている<ref name=ref17><pubmed>    2479442</pubmed></ref>。


==不活化機構==
==不活化機構==