「シグナル伝達兼転写活性化因子3」の版間の差分

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[[Image:2.jpg|thumb|350px|'''図1 STAT3の構造'''<br>SH2ドメインは信号伝達鎖内のリン酸化チロシン残基を認識、結合する機能を持つ。コイルド-コイルドメインは4つのα-ヘリックスから成り、STAT3がSH2ドメインを介して信号伝達鎖と結合し、活性化されるために必須な領域として知られる。核局在化シグナル(NLS)は細胞質内で二量体化したSTAT3が核内に輸送されるために必要な配列である。DNA結合ドメインは活性化STAT3が標的DNA配列に結合する役割を有する。]]  
[[Image:2.jpg|thumb|350px|'''図1 STAT3の構造'''<br>SH2ドメインは信号伝達鎖内のリン酸化チロシン残基を認識、結合する機能を持つ。コイルド-コイルドメインは4つのα-ヘリックスから成り、STAT3がSH2ドメインを介して信号伝達鎖と結合し、活性化されるために必須な領域として知られる。核局在化シグナル(NLS)は細胞質内で二量体化したSTAT3が核内に輸送されるために必要な配列である。DNA結合ドメインは活性化STAT3が標的DNA配列に結合する役割を有する。]]  


 STAT3は[[wikipedia:ja:マウス|マウス]]では770アミノ酸残基から構成される。[[wikipedia:ja:SH2ドメイン|SH2ドメイン]]は信号伝達鎖内のリン酸化チロシン残基を認識、結合する機能を持つ。[[wikipedia:ja:コイルド-コイルドメイン|コイルド-コイルドメイン]]は4つの[[wikipedia:ja:α-ヘリックス|α-ヘリックス]]から成り、STAT3がSH2ドメインを介して信号伝達鎖と結合し、活性化されるために必須な領域として知られる。[[wikipedia:ja:核局在化シグナル|核局在化シグナル]](nuclear localization signal, NLS)は[[wikipedia:ja:細胞質|細胞質]]細胞質内で二量体化したSTAT3が核内に輸送されるために必要な配列である。DNA結合ドメインは活性化STAT3が標的[[wikipedia:ja:DNA|DNA]]配列に結合する役割を有する。またリン酸化を受けることでSTAT3の活性に関わる705番目のチロシン残基と727番目のセリン残基を有する。 チロシンリン酸化されたSTAT3分子はホモ二量体あるいは異なるSTATファミリー分子間でヘテロ二量体を形成する。図1には例として、マウスSTAT3の構造を示した。  
 STAT3は[[wikipedia:ja:マウス|マウス]]では770アミノ酸残基から構成される。[[wikipedia:ja:SH2ドメイン|SH2ドメイン]]は信号伝達鎖内のリン酸化チロシン残基を認識、結合する機能を持つ。[[wikipedia:ja:コイルド-コイルドメイン|コイルド-コイルドメイン]]は4つの[[wikipedia:ja:α-ヘリックス|α-ヘリックス]]から成り、STAT3がSH2ドメインを介して信号伝達鎖と結合し、活性化されるために必須な領域として知られる。[[wikipedia:ja:核局在化シグナル|核局在化シグナル]](nuclear localization signal, NLS)は[[wikipedia:ja:細胞質|細胞質]]内で二量体化したSTAT3が核内に輸送されるために必要な配列である。DNA結合ドメインは活性化STAT3が標的[[wikipedia:ja:DNA|DNA]]配列に結合する役割を有する。またリン酸化を受けることでSTAT3の活性に関わる705番目のチロシン残基と727番目のセリン残基を有する。 チロシンリン酸化されたSTAT3分子はホモ二量体あるいは異なるSTATファミリー分子間でヘテロ二量体を形成する。図1には例として、マウスSTAT3の構造を示した。


== 発現  ==
== 発現  ==