「トーク:有髄線維」の版間の差分

 
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清水崇弘
清水崇弘
==編集 林 コメント2==
(元は4/8/2013に発信。12/18/2014にコピー)
柚崎先生
 現在、「Aδ線維とC線維」(水村和枝先生ご担当)の編集作業をしております。清水崇弘先生、池中一裕先生ご担当の「有髄神経」の表1を再利用させていただこうと考えたのですが、誤訳があるような気がするので先生のご意見をお伺いさせてください。
 この表はEric KandelのPrinciple of NeuroscienceのModality coding in the somatic sensory systemの章(私の持っている第3版では351ページ)の表2を訳したようですが、求心性神経と遠心性神経に対応するところは、muscle nerveとcutaneous nerveになっています。おそらくこれは両方とも求心性神経(表のタイトルもそうです)で、筋紡錘からの線維と表皮からの線維という意味だと思います。適切な日本語訳が思い浮かばないのですが。
 ご確認の上、もし必要でしたら、御修正をお願いできないでしょうか。
 よろしくお願いします。
== 編集 柚崎 追加コメント==
林先生に指摘されて気づきましたが表1は誤解を招く可能性があると思います。
A(alpha, beta, gamma, delta)、B線維、C線維の分類と、Ⅰa群,Ⅰb群,Ⅱ群,Ⅲ群,Ⅳ群という分類は紛らわしいです。A, B, C線維という分類は主に遠心性線維に用いられていますが、基本的には伝導速度に基づく分類であり、遠心性にも求心性にも使われています。例えばAalpha線維は運動神経でも体性感覚神経にも存在します。一方、I, II, III, IVという分類は求心性感覚神経にのみ対する分類です。
表1の記述はKandelの第5版では477ページのTable 22-1に相当します。でも、Kandelでは表のタイトルは「末梢感覚神経線維の分類」となっており、以下のように註記されています。「筋肉から中枢に向かう求心性感覚神経線維は太さにより分類される。一方、皮膚からの求心性感覚線維は伝導速度によって分類される。」でも、A-Cの分類は感覚神経に限った分類ではなく、表1のままだと誤解を招くと思います。この表からはB線維が抜け落ちています。
ここは、きちんと記述すべきと思います。例えば、以下のような改訂はいかがでしょうか?ご検討下さい。
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末梢神経の神経線維は伝導速度によって大きくA, B, C線維と分類されている。Aはさらに速度の速い順にalpha, beta, gamma, deltaと分けられる。例えばAalphaは固有知覚を求心性に伝えるとともに体性運動を遠心性に伝える。一方、感覚神経では、太さに応じてI, II, III, IV線維と分類される。筋からの求心線維には慣用的にA-Cの分類が主に用いられ、皮膚からの求心線維にはI-IVの分類が用いられる。両者の関係を表1に示す。
表1の求心性神経->筋肉からの求心性感覚神経線維、遠心性線維->皮膚から求心性感覚神経線維、と訂正する。
表2の線維の種類->伝達速度からの分類、線維の名前->太さあるいは機能からの名称、と訂正する。
また、表2のRA1、SA1、G、D、Fにはそれぞれ註記する。RA1はrapidly adapting type 1とか。
2013年4月9日
== 編集 柚崎先生へのご返事(清水) ==
柚崎先生、林先生、ご指摘ありがとうございます。
確かにB繊維が抜け落ちておりましたので、追加しました。一般的に自律神経系前繊維を指すと思いますのでこの表の中に入れるべきかどうか迷いましたが、注釈をつけることで対応しました。
表1,2を改定しました。また、表2のG,D,Fについてですが、RAやSAのように何かの略号ではないのか、正式名称に当たるものが見当たりませんでしたので、注記はRAとSAだけに留めました。
また、「神経の分類と髄鞘の有無」の文章を改訂しました。
よろしくお願いいたします。
6/11/2013
== 編集 清水先生へのご返事(柚崎) ==
遅くなって済みません。ごくマイナーな点ですので直接編集させていただきましたのでご確認いただければ幸いです。
1)繊維→線維として統一。
2)表2との対応を分かりやすくするために表1の一行目に「太さからの分類」「速度からの分類」を追記。
2013年8月21日
==柚崎先生への御礼(清水)==
先ほどご編集いただいたものを確認させていただきました。有難うございました。
2014年2月10日