ニューロブラスト

提供:脳科学辞典
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ハエ ニューロブラスト細胞の一部が外胚葉から内側に落ち込み、外胚葉、ニューロブラスト、 中胚葉の3層構造になる。 ショウジョウバエ中枢神経系では,ニューロブラストと呼ばれる神経幹細胞が,発生プログラムに従ってHunchback,Kruppel 等の様々な転写因子を順番に発現することが知られている.分化する娘細胞はこれらの転写因子を「誕生の順序の情報」として認識して特定の神経細胞に分化する.しかし,ニューロブラストがいかにして転写因子のスイッチング(切り換え)を行うかは不明であった.

発生期 【補】生まれたばかりの幼若なニューロンyoung neuron のことを神経芽細胞(ニューロブラスト) neuroblast ということがある。芽細胞という名称から神経芽細胞は分裂能があり多様な細胞に分化しうる神 経系の幹細胞 stem cell と想像しがちであるが、神経芽細胞は既にニューロンに分化が決定していて分 裂能のない細胞であるから、神経芽細胞という用語は使用しない方がよい。 ニューロブラストという細胞がありますが、これは神経幹細胞がアストロサイトの方向と神経の方向に分化する分岐点をすぎていて、神経になる事が運命づけられた細胞です。なのでよくdeterminationという言葉をあてます。


SVZ 脳室下層で生まれるニューロブラストはchain migrationと呼ばれる特殊な方法で長距離を高速度で移動し嗅球へ達します。 側脳室側壁の脳室下層(青色)において生まれるニューロブラストは 複雑な網目状の経路を通って嗅球へ達し、嗅覚に関与するニューロンとなる。