「プレプレート」の版間の差分

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 マウスでは胎生13日頃より、将来皮質板第VI層となる神経細胞がプレプレート内に進入する。その結果、胎生13日頃よりプレプレートの分割が起こる(図1)。<br />
 マウスでは胎生13日頃より、将来皮質板第VI層となる神経細胞がプレプレート内に進入する。その結果、胎生13日頃よりプレプレートの分割が起こる(図1)。<br />
 リーリンを欠損したリーラーマウスでは、プレプレートの分割が起きず軟膜直下にカハールレチウス細胞、サブプレートニューロン、一部のⅥ層ニューロン等が入り混じった層であるスーパープレートを形成する。更に後続の移動細胞はinside-out様式の層構造を形成できず層構造が概ね逆転したoutside-in構造となる<ref><pubmed> 21253854 </pubmed></ref>。<br />
 リーリンを欠損したリーラーマウスでは、プレプレートの分割が起きず軟膜直下にカハールレチウス細胞、サブプレートニューロン、一部のⅥ層ニューロン等が入り混じった層であるスーパープレートを形成する。更に後続の移動細胞はinside-out様式の層構造を形成できず層構造が概ね逆転したoutside-in構造となる<ref><pubmed> 21253854 </pubmed></ref>。<br />
 また、脳室帯に異所性にリーリンを発現させたマウスとリーラーマウスとをかけ合わせて作成したマウスでは、プレプレートの分割が部分的にレスキューされること<ref><pubmed> 11856531 </pubmed></ref>、リーリンの下流分子の[[グアニンヌクレオチド交換因子]](GEF:  guanine nucleotide exchange factor)である [[C3G]]の[[ノックアウトマウス]]ではプレプレートの分割が起きないこと<ref><pubmed> 18506028 </pubmed></ref>等、プレプレートの分割にリーリンシグナルが必要であることを示唆する研究結果が多数報告されている。
 また、脳室帯に異所性にリーリンを発現させたマウスとリーラーマウスとをかけ合わせて作成したマウスでは、プレプレートの分割が部分的にレスキューされること<ref><pubmed> 11856531 </pubmed></ref>、リーリンの下流分子の[[グアニンヌクレオチド交換因子]](guanine nucleotide exchange factor:GEF)である [[C3G]]の[[ノックアウトマウス]]ではプレプレートの分割が起きないこと<ref><pubmed> 18506028 </pubmed></ref>等、プレプレートの分割にリーリンシグナルが必要であることを示唆する研究結果が多数報告されている。


==関連項目==
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