「リソソーム」の版間の差分

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#直接融合モデル:後期エンドソームとリソソームが直接融合しハイブリッドオルガネラを形成した後、両者が再形成される。
#直接融合モデル:後期エンドソームとリソソームが直接融合しハイブリッドオルガネラを形成した後、両者が再形成される。


 これらのモデルのうちいずれが正しいかについてはまだ決着がついていないが、[[wikipedia:JA:共焦点レーザー顕微鏡|共焦点顕微鏡]]を用いた生細胞タイムラプス観察の結果では、Kiss-and-runおよび直接融合が主な生合成機構であるとの報告がある<ref name="ref6"><pubmed> 15723798 </pubmed></ref>。また長時間の飢餓条件下では、マクロオートファジーによって形成されたオートリソソームからもリサイクルによってリソソームが再合成される<ref name="ref3" />。この場合の再合成は[[wikipedia:JA:MTOR|mTORC1複合体]]の再活性化に依存しており、オートリソソームから伸長したチューブ様構造体から小胞(リソソーム前駆体)が出芽し、それらがリソソームに成熟する。
 これらのモデルのうちいずれが正しいかについてはまだ決着がついていないが、[[wikipedia:JA:共焦点レーザー顕微鏡|共焦点顕微鏡]]を用いた生細胞[[タイムラプス解析|タイムラプス観察]]の結果では、Kiss-and-runおよび直接融合が主な生合成機構であるとの報告がある<ref name="ref6"><pubmed> 15723798 </pubmed></ref>。また長時間の飢餓条件下では、マクロオートファジーによって形成されたオートリソソームからもリサイクルによってリソソームが再合成される<ref name="ref3" />。この場合の再合成は[[wikipedia:JA:MTOR|mTORC1複合体]]の再活性化に依存しており、オートリソソームから伸長したチューブ様構造体から小胞(リソソーム前駆体)が出芽し、それらがリソソームに成熟する。


 リソソーム生合成のマスター遺伝子としては、[[転写因子]]の[[wikipedia:TFEB|TFEB]]が同定されている<ref name="ref7"><pubmed> 19556463 </pubmed></ref>。リソソーム構成タンパク質の多くは[[プロモーター]]領域に共通の配列モチーフを持っており、それらの配列にTFEBが結合して遺伝子発現を誘導することで、リソソーム生合成が促進される。TFEBは通常はリソソーム膜上のmTORC1複合体によりリン酸化されて細胞質に存在しているが、飢餓やリソソームストレス条件下では、脱リン酸化されて核内に移行し、遺伝子発現を誘導すると考えられている。
 リソソーム生合成のマスター遺伝子としては、[[転写因子]]の[[wikipedia:TFEB|TFEB]]が同定されている<ref name="ref7"><pubmed> 19556463 </pubmed></ref>。リソソーム構成タンパク質の多くは[[プロモーター]]領域に共通の配列モチーフを持っており、それらの配列にTFEBが結合して遺伝子発現を誘導することで、リソソーム生合成が促進される。TFEBは通常はリソソーム膜上のmTORC1複合体によりリン酸化されて細胞質に存在しているが、飢餓やリソソームストレス条件下では、脱リン酸化されて核内に移行し、遺伝子発現を誘導すると考えられている。