「外傷後ストレス障害」の版間の差分

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 DSMの最新版はDSM-5であるが、著作権の問題があり診断基準を示すことができない。このため、前版であるDSM-IV-TR(表参照)からの改訂について下記に述べる。
 DSMの最新版はDSM-5であるが、著作権の問題があり診断基準を示すことができない。このため、前版であるDSM-IV-TR(表参照)からの改訂について下記に述べる。


#不安障害から心的外傷およびストレス因関連障害として新たなカテゴリーに分離独立した。 
#不安障害から心的外傷およびストレス因関連障害として新たなカテゴリーに移った 
#6歳以下の小児の基準が示された
#6歳以下の小児の基準が示された
#新たに災害救援者の惨事ストレスを含むことが例示される一方で、病気の告知などは含まれないことが示された(A1の改訂)
#新たに災害救援者の惨事ストレスを含むことが例示される一方で、病気の告知などは含まれないことが示された(A1の改訂)
#トラウマ体験の基準が改訂され、体験に付随する主観的な恐怖・戦慄は削除された(A2の削除)
#トラウマ体験の基準が改訂され、体験に付随する主観的な感覚(恐怖・無力感・戦慄)は削除された(A2の削除)
#フラッシュバックは苦痛な記憶が侵入的に繰り返すこととされ、思考の反芻は除外された(B1の変更)
#フラッシュバックは苦痛な記憶が侵入的に繰り返すこととされ、思考の反芻は除外された(B1の変更)
#症状クラスターのうち、回避・情動麻痺が回避と認知と気分の陰性の変化の2つに改訂され(C→CとDに変更)、回避症状の存在が診断に必須となった
#症状クラスターのうち、回避・情動麻痺が回避と認知と気分の陰性の変化の2つに改訂され、旧C基準が新C基準と新D基準となり、旧D基準は新E基準となった
#新D基準では、寿命が短縮した感覚が将来が短縮した感覚として、否定的な予測の内容が拡張された(旧C7の変更)
#旧基準では回避症状が存在しなくても診断可能だったが、改訂により必須となった
#新D基準では、感情状態に関する新項目が加わり、陽性の情動の消失(幸福、満足、愛情などを感じることができない)と陰性の感情状態(恐怖、戦慄、怒り、罪悪感、恥)の2つが記載
#新D基準では、「寿命が短縮した感覚」から「将来が短縮した感覚」に改訂され、否定的な予測の内容が拡張された(旧C7の変更)
#新D基準では、感情状態に関する基準が「陽性の情動の消失(幸福、満足、愛情などを感じることができない)」と「陰性の感情状態(恐怖、戦慄、怒り、罪悪感、恥)の持続」の2つとなった
#新D基準では、トラウマ体験の原因や結果に関する歪んだ認知が加わった
#新D基準では、トラウマ体験の原因や結果に関する歪んだ認知が加わった
#新E基準では無謀な行動・自己破壊的な行動が加わった(旧D項目に追加)
#新E基準では無謀な行動・自己破壊的な行動が加わった(旧D項目に追加)
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