「性機能不全」の版間の差分

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genito-pelvic pain/penetration disorder
genito-pelvic pain/penetration disorder


 性器・骨盤痛/挿入障害もDSM-5における性機能不全疾患分類の主要な変更点の一つである。従来は[[性交疼痛障害]]である「[[性交疼痛症]]」と「[[腟けいれん]]」と二つの疾患であったのが、DSM-5では、この二つの疾患は統合され、「性器・骨盤痛/挿入障害」という、ひとつの疾患単位となったのである。ひとつにされた理由としては、実際上、二つの疾患の鑑別は困難だったからである(腟けいれんにおいては、腟れん縮の存在を確認する必要があったが、診察場面での確認は困難であった)。すなわち、性交時に腟への挿入が困難なものは、婦人科的診察場面においても、診察器具を腟に挿入することは困難だからである。また、腟けいれんでは、痛みへの恐怖や挿入への恐怖も、多くの場合同時に見られたのである。これらのことより、二つの疾患は、多くは重なり合うものとして認識されるようになり、DSM-5ではひとつの疾患単位に統合された。
 性器・骨盤痛/挿入障害もDSM-5における性機能不全疾患分類の主要な変更点の一つである。従来は[[性交疼痛障害]]である「[[性交疼痛症]]」と「[[腟けいれん]]」と二つの疾患であったのが、DSM-5では、この二つの疾患は統合され、「性器・骨盤痛/挿入障害」という、ひとつの疾患単位となったのである。ひとつにされた理由としては、実際上、二つの疾患の鑑別は困難だったからである。腟けいれんにおいては、腟れん縮の存在を確認する必要があったが、診察場面での確認は困難であった。すなわち、性交時に腟への挿入が困難なものは、婦人科的診察場面においても、診察器具を腟に挿入することは困難だからである。また、腟けいれんでは、痛みへの恐怖や挿入への恐怖も、多くの場合同時に見られたのである。これらのことより、二つの疾患は、多くは重なり合うものとして認識されるようになり、DSM-5ではひとつの疾患単位に統合された。
診断基準は、以下の項目のうち1つ以上が持続的ないし反復的に存在することである。
診断基準は、以下の項目のうち1つ以上が持続的ないし反復的に存在することである。
#性交中の腟への挿入が困難
#性交中の腟への挿入が困難