「成長円錐」の版間の差分

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==構造==
'''==構造=='''
成長円錐は2次元基質上では扇状に広がった手のような構造で、その形態から周辺部(Peripheral domain)と中心部(Central domain)の2つの部分に大別される。また、周辺部と中心部の境界部分を移行帯(Transition zone)として分類することもある。
成長円錐は2次元基質上では扇状に広がった手のような構造で、その形態から周辺部(Peripheral domain)と中心部(Central domain)の2つの部分に大別される。また、周辺部と中心部の境界部分を移行帯(Transition zone)として分類することもある。


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アクチン繊維と結合した接着分子は、アクチンの後方移動に伴って成長円錐中心部へと運ばれてしまう。そのために、成長円錐ではその前方移動を恒常的に維持するため、後方へ移動した接着分子を周辺環境から脱着し、再び成長円錐先端部へと輸送し再利用する機構が存在すると考えられている。例えば、アクチン繊維の後方移動により中心部に到達したL1は、クラスリン依存的エンドサイトーシスによって膜小胞に取り込まれた後、微小管のガイドによって細胞質内を成長円錐先端部まで輸送され、形質膜に再挿入される。一方、インテグリンは成長円錐形質膜上を中心部から先端部に向かって順行性に移動しうることから、エンドサイトーシス非依存的な接着分子のリサイクル機構も存在すると考えられている。
アクチン繊維と結合した接着分子は、アクチンの後方移動に伴って成長円錐中心部へと運ばれてしまう。そのために、成長円錐ではその前方移動を恒常的に維持するため、後方へ移動した接着分子を周辺環境から脱着し、再び成長円錐先端部へと輸送し再利用する機構が存在すると考えられている。例えば、アクチン繊維の後方移動により中心部に到達したL1は、クラスリン依存的エンドサイトーシスによって膜小胞に取り込まれた後、微小管のガイドによって細胞質内を成長円錐先端部まで輸送され、形質膜に再挿入される。一方、インテグリンは成長円錐形質膜上を中心部から先端部に向かって順行性に移動しうることから、エンドサイトーシス非依存的な接着分子のリサイクル機構も存在すると考えられている。


==軸索ガイダンスによる制御==
'''==軸索ガイダンスによる制御=='''
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