「抗うつ薬」の版間の差分

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== その他の抗うつ薬  ==
== その他の抗うつ薬  ==


 現在の抗うつ薬による初回治療の寛解率は40%程度であり<ref name="ref1"><pubmed>22008447</pubmed></ref>、セロトニンおよびノルアドレナリン系の増強とは直接関連しない抗うつ薬の開発が待たれている。  
 現在の抗うつ薬による初回治療の[[寛解]]率は40%程度であり<ref name="ref1"><pubmed>22008447</pubmed></ref>、セロトニンおよびノルアドレナリン系の増強とは直接関連しない抗うつ薬の開発が待たれている。  


=== ドーパミン関連  ===
=== ドーパミン関連  ===
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=== 視床下部 - 下垂体 - 副腎皮質系関連  ===
=== 視床下部 - 下垂体 - 副腎皮質系関連  ===


 [[ストレス]]の生体反応と[[視床下部―下垂体―副腎皮質系]](hypothalamo- pituitary-adrenal axis: HPA 系)の関係は、従来より研究されており、うつ病患者では、[[コルチゾール]][[概日リズム]]の異常、コルチゾール過剰分泌、[[ACTH]]投与によるコルチゾール過分泌、[[コルチコトロピン放出ホルモン]]の過分泌、[[デキサメサゾン]]抑制試験のコルチゾール反応性低下などが指摘されている。デキサメタゾン (dexamethasone)の短期間投与による抗うつ効果や、[[メチラポン]] (metyrapone)、[[ケトコナゾール]] (ketoconazole)などのグルココルチコイド受容体阻害薬の抗うつ効果が報告<ref name="ref7"><pubmed>10511017</pubmed></ref>されており、グルココルチコイドに関連した抗うつ薬の開発が期待されている。  
 [[ストレス]]の生体反応と[[視床下部―下垂体―副腎皮質系]](hypothalamo- pituitary-adrenal axis: HPA 系)の関係は、従来より研究されており、うつ病患者では、[[コルチゾール]][[概日リズム]]の異常、コルチゾール過剰分泌、[[ACTH]]投与によるコルチゾール過分泌、[[コルチコトロピン放出ホルモン]]の過分泌、[[デキサメサゾン]]抑制試験のコルチゾール反応性低下などが指摘されている。デキサメタゾン (dexamethasone)の短期間投与による抗うつ効果や、[[メチラポン]] (metyrapone)、[[ケトコナゾール]] (ketoconazole)などのグルココルチコイド受容体阻害薬の抗うつ効果が報告<ref name="ref7"><pubmed>10511017</pubmed></ref>されており、グルココルチコイドに関連した抗うつ薬の開発が期待されている。


== 参考文献  ==
== 参考文献  ==