「数・量の概念」の版間の差分

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英:concept of number/quantity  
英:concept of number/quantity


 数・量の概念(concept of number/quantity)とは、[[wikipedia:ja:数|数]]さらには量に関わる[[概念]]であり、[[wikipedia:ja:哲学|哲学]]や[[wikipedia:ja:心理学|心理学]]の関連分野でも扱われてきたが、脳科学では、対象から、数さらには量に関わる概念を作り出し、それを操作する際の脳内情報処理過程についてを主に扱う。量(quantity)、順序(rank)、ラベル(label)の3要素を持つものとされている(図)<ref name="Nieder2005"><pubmed>15711599</pubmed></ref>。
 数・量の概念とは、[[wikipedia:ja:数|数]]さらには量に関わる[[概念]]であり、[[wikipedia:ja:哲学|哲学]]や[[wikipedia:ja:心理学|心理学]]の関連分野でも扱われてきたが、脳科学では、対象から、数さらには量に関わる概念を作り出し、それを操作する際の脳内情報処理過程についてを主に扱う。量(quantity)、順序(rank)、ラベル(label)の3要素を持つものとされている(図)<ref name="Nieder2005"><pubmed>15711599</pubmed></ref>。


[[Image:Nieder_Figure.JPG|thumb|right|400px|'''図: 数量の概念'''<br>Niederらは、陸上競技の写真を例に数・量の概念を説明している。この4人の陸上選手が並んでいる写真には、量、順序、ラベルの要素を含んでいる。まず「4人」というのが量の要素にあたる。また、右端の選手に注目した場合に「4番目」ということができる。これが順序の要素にあたる。右端の選手は、「968番」のゼッケンをつけている。これがラベルの要素にあたる。ラベルは、個体認識や分類のための番号であり、直接的には量や順序との対応を持たなくともよい。文献<ref name="Nieder2005" />より著者および出版社の許可を得て引用。]]
[[Image:Nieder_Figure.JPG|thumb|right|400px|'''図: 数量の概念'''<br>Niederらは、陸上競技の写真を例に数・量の概念を説明している。この4人の陸上選手が並んでいる写真には、量、順序、ラベルの要素を含んでいる。まず「4人」というのが量の要素にあたる。また、右端の選手に注目した場合に「4番目」ということができる。これが順序の要素にあたる。右端の選手は、「968番」のゼッケンをつけている。これがラベルの要素にあたる。ラベルは、個体認識や分類のための番号であり、直接的には量や順序との対応を持たなくともよい。文献<ref name="Nieder2005" />より著者および出版社の許可を得て引用。]]