「ガイドポスト細胞」の版間の差分

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== ガイドポスト細胞の発見 ==
== ガイドポスト細胞の発見 ==
ガイドポスト細胞の特性が最初に報告されたのは、トノサマバッタの付属肢における軸索投射の研究である(図1)。バッタの付属肢が発生する際に、付属肢の先端にTi1と呼ばれる感覚神経細胞が分化する。このTi1神経細胞は付属肢の中で最初に軸索を伸ばすパイオニアニューロンで(Bate 1976)、その軸索は直角な方向転換を含む特定の経路を経由して中枢へと投射する。この特徴的な軸索投射経路には、前もっていくつかの細胞が飛び石状に分布する。これらの細胞のうちCx1と呼ばれる細胞にTi1の軸索が接触すると軸索の伸長方向が変化することや、放射線照射でCx1細胞を取り除くとTi1の軸索が正常な経路を伸長することができずに迷走してしまうことから、Cx1細胞はTi1神経細胞の正常な軸索伸長をサポートするガイドポスト細胞であることが明らかとなった(XXXXXXXXXXX 総説も)。色素や電子顕微鏡を用いた解析から、両者が物理的に接触することも示されている。Cx細胞はその後
ガイドポスト細胞の特性が最初に報告されたのは、トノサマバッタの付属肢における軸索投射の研究である(図1)。バッタの付属肢が発生する際に、付属肢の先端にTi1と呼ばれる感覚神経細胞が生じる。このTi1神経細胞は付属肢の中で最初に軸索を伸ばすパイオニアニューロンで(Bate 1976)、その軸索は直角な方向転換を含む特定の伸長経路を経由して中枢へと投射する。この特徴的な軸索投射経路には、前もっていくつかの細胞が飛び石状に分布する。これらの細胞のうちCx1と呼ばれる細胞にTi1の軸索が接触すると、Ti1の軸索の伸長方向がCx1に向けて変化する。放射線を照射してCx1細胞を取り除くとTi1の軸索が正常な経路を伸長することができずに迷走してしまうことから、Cx1細胞はTi1神経細胞の正常な軸索伸長に必要な細胞であることが明らかとなった(XXXXXXXXXXX 総説も)。電子顕微鏡や色素を用いた解析から、両者が一過的に接触することも確認されている。その後、Ti1の軸索はCx1を通り過ぎて中枢へと投射する。Cx1細胞はTi1の軸索の「道しるべ」のように働くようすから、ガイドポスト細胞と表現されるようになった。


== 哺乳類におけるガイドポスト細胞 ==
== 哺乳類におけるガイドポスト細胞 ==
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