生物学的精神医学

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 生物学的精神医学とは、精神疾患の神経生物学的側面を理解しようとする学問分野であり、それは、精神医学の生物医学的基盤を提供する。研究に際しては、神経病理学神経生理学精神薬理学神経化学神経内分泌学脳画像認知神経心理学遺伝学分子生物学など、神経科学のさまざまな方法が用いられる。

 1970年代以降の脳画像技術の進歩により、精神障害の背景にある神経回路の機能障害が明らかにされつつあり、例えば、不安障害患者では、扁桃体の過剰賦活がみられ、外傷後ストレス障害では、それに加えて、内側前頭皮質の低活性が認められる。うつ病関連では、ストレス視床下部-下垂体-副腎皮質系の機能亢進との関係やその持続が脳に及ぼす影響が示されている。また、大うつ病患者では、血清脳由来神経栄養因子が低下している。統合失調症の患者群では、前頭前野-側頭-辺縁系に軽度の体積減少があり、その変化は、発症前後の数年間に進行する。生化学的には、GABAニューロン上のグルタミン酸受容体の低活性仮説が有力である。

 生物学的精神医学研究の近年の動向としては、(1) 臨床研究の倫理指針が整備され、(2)さまざまな方法を組み合わせた統合的アプローチが行われ、(3) 生物学的所見の臨床応用に向けた研究がはじまっていることが挙げられる。

生物学的精神医学とは

 生物学的精神医学とは、精神疾患の神経生物学的側面を理解しようとする学問分野であり、それは、精神医学の生物医学的基盤を提供する。

歴史的背景

 歴史的には、1845年に、Wilhelm Griesinger[1]が、「精神病の病理と治療」を著わし、経験論の立場から、精神活動の座はであること、そして、精神的原因も、直接的に、あるいは身体器官を介して間接的に、脳に変化を及ぼし、それによって精神症状が発現するという見解を述べた。

 続いて、John Hughlings Jacksonは、神経系の進化と疾病による解体という彼の考想を精神病にも適用し、1895年の「精神病の諸要因」の論文で、精神機能の座は、脳の中でも最高次の領域であり、その領域も階層的に組織されていて、病的過程により、上位の機能が喪失すると、それによって制御(control)されていた下位の機能が解放され、陽性の精神症状が出現するのであろうと述べた。

近年の動向

 さて、科学的研究の出発点は、現象の精確な記述にある。1980年にアメリカ精神医学会のタスクフォース(委員長:Robert Spitzer)の編集による、「精神障害の診断・統計マニュアル 第3版」(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, third edition, DSM-Ⅲ)が公表された。これは、記述的・非理論的立場を徹底させた症候学的な診断基準であり、精神病理学的な深みに乏しいと批判もされたが、精神疾患分類の国際的枠組みを提供し、生物学的精神医学研究を可能にした。さらに、1994年のDSM-Ⅳでは、「器質性精神障害」という名称は使用されなくなったが、その理由として、「本書の中の他の精神障害が生物学的基礎をもたないというような誤った印象を与えるから」と説明されている。したがって、「器質性精神障害」以外の精神障害においても、生物学的基礎が見いだされる可能性があるという立場である。

 20世紀末における生物学的精神医学の立場は、Eric R Kandel(1998)の論文[2]に明確に述べられている。Kandelは、

  1. すべての精神活動は、脳の活動に由来する。精神疾患を特徴づける行動障害は、その原因が環境起源であっても、脳機能の障害である。
  2. 遺伝子、遺伝子発現、そのタンパク質産物は、脳のニューロン間の相互結合のパターンの重要な決定要因(determinants)である。環境的、発達的要因や学習も、遺伝子発現に変化をもたらすことを通じて、ニューロン結合のパターンの変化を生じ、行動変化として現れる。
  3. 精神療法が、長期の行動変化をもたらす場合には、それは、おそらく、学習を通じて、遺伝子発現が変化し、シナプス結合の強さが変化したからであろう。脳画像技術の進歩により、精神療法の結果を定量的に評価できるようになるであろう、

 と述べた。実際に、その後の機能画像を用いた研究によれば、認知行動療法により、強迫性障害では、亢進していた右尾状核の代謝が減少し、恐怖症では、辺縁系と傍辺縁系の活性が減少し、これらの変化は治療効果と関連すること、そして、同様の変化が選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI)でも認められ、精神療法と薬物療法に共通する生物学的機序が示唆された[3]

 生物学的精神医学研究の近年の動向としては、

  1. 臨床研究の倫理指針が整備され、
  2. 遺伝子解析、認知機能、脳画像、精神生理学、精神薬理学、動物モデル、血液生化学検査などさまざまな方法を組み合わせた統合的アプローチが行われ、
  3. 生物学的所見の診断への応用研究がはじまり、病因・病態研究から、新しい治療薬の開発と臨床試験も行われるようになってきている

 ことが挙げられる。

解析手法

 生物学的精神医学においては、神経科学のさまざまな方法が用いられる[4]

神経病理学

 19世紀末から20世紀初頭にかけては、神経病理学が発展し、1906年にAlois Alzheimerにより、後に彼の名前で呼ばれることになる認知症について、神経病理学的に特徴的な所見が記載された。1913年には、Hideyo Noguchiにより、進行麻痺患者の脳に、treponema pallidumが存在することが発見された。続いて、1928年には、Hans Bergerが、ヒト脳波の記録に成功し、神経生理学の発展をもたらした。しかし、20世紀前半における神経病理学的研究では、いわゆる内因性精神疾患に特徴的な変化を見出すことはできなかった。

臨床薬理学

 1952年に、Jean DelayとPierre Denikerにより、クロルプロマジンが、入院中の慢性統合失調症患者に静穏化をもたらしたことが報告され、1949年から1960年にかけて、抗精神病薬の他、気分安定薬抗うつ薬抗不安薬が次々と開発され、精神科治療に革命的な変化がもたらされた。薬物療法の導入は、精神医学における生物学的研究の著しい活性化をもたらし、その薬剤の作用機序の研究から、疾患の生化学的仮説、すなわち、抗精神病薬の作用機序の研究から、ドーパミン過剰伝達仮説が、抗うつ薬の作用機序からは、うつ病のモノアミン仮説が提唱された。

脳画像研究

 1974年、David H. IngvarとG Franzenにより、局所脳血流検査を用いて、慢性統合失調症患者の前頭低活性が報告され、1976年に、Eve C Johnstoneらにより、CTを用いて、慢性統合失調症患者の脳室の拡大が報告された。その頃から、構造的、機能的磁気共鳴画像(MRI)、磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)、シングルフォトン・エミッション・トモグラフィー(SPECT)、ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(PET)などの脳画像技術が臨床に、あるいは臨床研究に導入されるようになった。これらの脳画像技術の進歩により、健常者や精神疾患患者の脳の構造と機能の測定が行われるようになり、精神疾患の病態の理解が飛躍的に進歩した。脳画像の開発は、認知神経科学、すなわち心の生物学[5]の著しい発展をもたらし、恐怖情動と扁桃体、不快情動島皮質との関係、社会的行動眼窩前頭皮質、さらに自己や他者の知覚に関する脳領域として、内側前頭前野前部帯状回、右の側頭頭頂接合部上側頭溝、扁桃体や島皮質が重要な役割を果たしていること(社会脳)が明らかにされ、自閉症や統合失調症における社会脳の機能障害の研究も行われている[6]。また、望ましくない記憶を消去する際には、背外側前頭前野が賦活されることが示され、これは、フロイト抑圧の神経生物学的機序と説明されている[7]

遺伝学

 アルツハイマー病の神経病理学的変化が、ダウン症候群(21番染色体のトリソミー)では、よく生じることから、家族性アルツハイマー病で、21番染色体の遺伝子の探索が進められ、1991年に、Alison Goateらにより、アミロイド前駆タンパク質(amyloid precursor protein)遺伝子の点変異が同定された。これは精神疾患における原因遺伝子の最初の発見であった[8]

 その後、分子遺伝学の進歩は著しく、精神疾患の感受性遺伝子(susceptibility gene)の研究が活発に行われている。精神疾患に関連すると報告されている遺伝子多型の多くは、アミノ酸配列には影響を及ぼさないものであり、これらは遺伝子発現mRNAへの転写)の時期、量やスプライシングに影響しているのかも知れない[8]。以前から、遺伝的素因があると不利な環境の影響を受けやすいことが指摘されていたが、遺伝子発現と環境との相互作用は、さまざまな精神障害の成立機構を解明していく上での重要な課題である。

動物モデル研究

 動物モデルを用いた研究も生物学的精神医学の一分野である[4]

ナルコレプシー

 ナルコレプシー[5]については、遺伝性イヌナルコレプシーの原因が、オレキシン(orexin)2受容体の変異であることが判明したことなどから、研究が進展し、ナルコレプシー患者の約90%では、脳脊髄液のオレキシンA濃度が測定限界以下に低下すること、患者の死後脳では、視床下部外側野のオレキシン神経細胞数が10%以下に著減していることが見いだされ、ナルコレプシーの病因に覚醒性神経であるオレキシン神経系の障害が関与することが明らかにされた。

母子分離ストレス

 げっ歯類を用いて、幼若期の一定時間の母子分離ストレス等により、成長後も視床下部-下垂体-副腎皮質(HPA)系の機能亢進が持続し、海馬の新生神経細胞数が減少することが示された[9] [10] [11]。HPA系の亢進による過剰のコルチコステロイドは、セロトニン受容体の発現を減少させ、海馬の神経細胞の減少を引き起こし得る(glucocorticoid cascade hypothesis)[8]。幼若期に母親との接触が濃くないラットでは、グルココルチコイド受容体遺伝子のプロモーター領域のメチル化が亢進し、このエピジェネティックな機構により、初期のストレスの影響が成長後も持続するとの仮説もある[12]。また、ストレスにより、海馬の脳由来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor, BDNF)の発現が減少し、抗うつ薬は、BDNFを増加させ、海馬の神経細胞新生を促進することが示されている[13]

オキシトシン

 オキシトシン[6]は、9つのアミノ酸から構成される下垂体後葉ホルモンであるが、オキシトシン欠損マウスでは、社会的行動の障害が示され、オキシトシンは、社会的きずなの形成に関与していることが示唆されている。自閉症児の血漿オキシトシンは、対照の約半分と有意に低下していることから、経鼻的オキシトシン療法の臨床試験が行われている。

各論

 以下に、不安障害、気分障害と統合失調症の生物学的所見を述べる。

不安障害

 基礎研究から、恐怖刺激における扁桃体の役割が明らかにされていたが、不安障害やうつ病患者では、顕在的、あるいは潜在的な恐怖表情刺激に対して、扁桃体の過剰賦活がみられ、この過剰賦活は、抗うつ薬治療により、改善する。多くの不安障害では、島皮質の賦活亢進も生じている[14]。外傷後ストレス障害では、扁桃体の過剰賦活に加えて、内側前頭皮質の低活性が認められ、前頭皮質の扁桃体への抑制に欠陥が生じているようである。この内側前頭皮質の低活性は、治療により改善し、それは、症状改善とも相関する。他方、強迫性障害の神経回路は、不安障害とは異なっているようで、強迫性障害の構造画像のメタ解析[15]では、両側のレンズ核の体積増大と背内側前頭/前部帯状回の体積減少が認められ、機能画像では、眼窩前頭前野と尾状核の機能亢進を示す報告が多く、眼窩前頭-線条体回路モデルが提唱されている[16]

気分障害

 気分障害関連では、大うつ病のかなりの患者で、HPA系の機能亢進が生じていて、それは、うつ病の重症度と相関すると報告されている[17]。小児期に虐待を受けた成人は、HPA系の機能亢進が持続し、ストレスに対して、感受性が高いことが示唆されている[8] [18]。動物実験より、過剰のコルチコステロイドは、海馬の神経細胞に傷害的に作用することが示されているが、大うつ病患者の構造的MRI研究のメタ解析[19]では、海馬体積の減少が認められており、これらの関係が議論されている。また、未服薬の大うつ病患者では、血清BDNFが低下していて、抗うつ薬治療により、この低下は改善した[13] [20]。これらのことから、うつ病の神経可塑性仮説(neuroplasticity hypothesis)も提唱されている。近年の疫学的研究からは、神経症傾向(neuroticism;傷つきやすく、神経質で、心配性)が高い人は、ストレスフルな生活上の出来事の影響を受けて、大うつ病になりやすいことが示されているが[21]、この性格傾向と遺伝子多型5-HTトランスポーター遺伝子のSアリル)との関連も示されている[22] [23]双極性障害の機能画像のメタ解析では、辺縁系の高活性と前頭葉の低活性が示されている[24]

統合失調症

 統合失調症の構造画像では、患者群で、側脳室が拡大し、前頭前野-側頭-辺縁系に軽度の体積減少があることは、ほぼ一致した所見である。とくに前頭前野皮質と上側頭回の変化は、前駆期から発病後の数年間にかけて進行することが、構造的MRIで示され、後期神経発達障害(脳の成熟の障害)仮説が有力となっている[25] [26]。ただし、個々の変化は、健常者群との重なりが大きい。陰性症状幻聴思考障害と脳の形態や機能との関連も報告されている。言語性記憶実行機能などの認知機能障害が、社会的転帰と関連することが示されている[26]。統合失調症の睡眠脳波では、視床-皮質ネットワークの同期化を反映している睡眠紡錘波徐波睡眠の減少が指摘されている[26]

 カテコール-O-メチル基転移酵素(Catechol-O-methyltransferase, COMT)は、細胞質内にあり、ドーパミンなどのカテコールアミンを分解する酵素である。これには、高活性と低活性の多型があり、158番目のアミノ酸がバリン(valine)のものは、高活性で、メチオニン(methionine)のものは、低活性である。Val-COMTでは、ドーパミンの分解が促進され、作業記憶課題の成績がより低いこと、そして、このvalアリルと統合失調症の関連が研究されている[8]一卵性双生児の一致率は、約50%で、不一致組では、発症例の方に、脳の形態学的変化が認められる[27]

 統合失調症の感受性遺伝子としては、メタ解析からは、ニューレグリン(neuregulin)、ディスビンディン(dysbindin)との関連が報告された。これらの遺伝子多型が、脳構造や精神生理学的指標と関連すると報告されている(例. ニューレグリンと側脳室の拡大、滑動性眼球運動との関連など[28] [29])。生化学的には、GABAニューロン上のNMDA型グルタミン酸受容体の低活性仮説[30]が有力である。

臨床応用

 生物学的精神医学の研究の臨床応用としては、近赤外線スペクトロスコピー(near-infrared spectroscopy, NIRS)が検討されている[6]。NIRSとは、近赤外線が生体を通過する際にヘモグロビンより吸収されることを利用して、生体の血液量を非侵襲的に測定する方法である。この検査を用いた言語性課題における血流変化パターンが、大うつ病、双極性障害、あるいは統合失調症において、補助診断の参考になる可能性が示唆されている。

学会の動向

 1974年には、アルゼンチンブエノスアイレスで、生物学的精神医学会の世界連合が設立された。

 なお、日本生物学的精神医学会は、1979年に設立され、機関誌も発行されている。この機関誌の特集は、この領域の最近の動向を端的に反映しており、参考のため以下に記す(表参照)。2013年には、生物学的精神医学会の世界連合の大会が京都において、日本生物学的精神医学会との連合、および日本神経科学学会・日本神経化学会・日本神経回路学会の合同大会(Neuro2013)との連携の形で開催される予定である。

21巻(2010) 1号 特集1. 緊張病についてー統合失調症か、それとも躁うつ病か
特集2. 薬物依存の分子病態
2号 特集1. 広汎性発達障害の生物学的精神医学の到達点
特集2. 死後脳研究―その病態と課題
特集3. 脳と責任能力
3号 うつ病対策の総合的提言
うつ病の現状と「うつ病対策の総合的提言」の背景
4号 特集1. 精神疾患と免疫異常
特集2. 認知症最前線
22巻(2011) 1号 特集1. 早期精神病研究最前線
特集2. 自閉症スペクトラム障害の脳機能病態
2号 特集1. 気分障害研究 UP TO DATE
特集2. 精神疾患モデル動物の妥当性
3号 特集1. 睡眠研究の動向
特集2. 電気痙攣療法・磁気刺激療法の進歩
4号 特集1. アルツハイマー病治療の新たな展開
特集2. 報酬系の脳科学と生物学的精神医学の融合
23巻(2012) 1号 特集1. 分子遺伝学の新しいアプローチ
特集2. 進化論と生物学的精神医学の融合
2号 特集1. 統合失調症の病態研究から創薬への展開
特集2. mECT, rTMSのバイオロジーと臨床応用

表. 日本生物学的精神医学誌の特集タイトルとうつ病対策の提言(2010~2012)

関連用語

                                  

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(執筆者:倉知正佳 担当編集委員:加藤忠史)