「睡眠障害」の版間の差分

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 OSAでは、昼間の眠気や集中力障害から患者自身のQOLが損なわれ、さらには交通事故の要因になるなど社会的な問題を生じ得る。また、1時間あたりの無呼吸・低呼吸指数(apnea hypopnea index:AHI)30以上の重症OSAでは心血管イベントが高率に発症し、死亡率を少なくとも3倍以上高めることから、積極的な治療が必要となる。
 OSAでは、昼間の眠気や集中力障害から患者自身のQOLが損なわれ、さらには交通事故の要因になるなど社会的な問題を生じ得る。また、1時間あたりの無呼吸・低呼吸指数(apnea hypopnea index:AHI)30以上の重症OSAでは心血管イベントが高率に発症し、死亡率を少なくとも3倍以上高めることから、積極的な治療が必要となる。


 OSAの治療としては[[wikipedia:JA:経鼻的持続陽圧呼吸療法|経鼻的持続陽圧呼吸療法]](nasal Continuous positive airway pressure: n-CPAP)が第一選択となる。n-CPAPは鼻腔から陽圧をかけて、気道を開存維持させるもので、中等症以上のOSAが適応となる。適切なn-CPAP治療により、呼吸障害の改善につれて夜間睡眠と日中の傾眠症状の改善が得られ、長期的にはOSAに起因する高血圧症や生命予後の改善がみられる。しかし、鼻腔通気が不良の場合、高齢者や自覚症状の少ない患者では[[wikipedia:JA:コンプライアンス|コンプライアンス]]が不良である。その他の治療法としては、睡眠時に下顎を前方に移動する口腔内装置や、[[wikipedia:JA:睡眠時無呼吸症候群#.E5.A4.96.E7.A7.91.E7.9A.84.E6.B2.BB.E7.99.82.EF.BC.88.E5.8F.A3.E8.93.8B.E5.9E.82.E8.BB.9F.E5.8F.A3.E8.93.8B.E5.92.BD.E9.A0.AD.E5.BD.A2.E6.88.90.E8.A1.93.EF.BC.89|口蓋垂軟口蓋咽頭形成術]]などの手術療法があるが、重症例での有効性のエビデンスは乏しい。  
 OSAの治療としては[[wikipedia:JA:経鼻的持続陽圧呼吸療法|経鼻的持続陽圧呼吸療法]](nasal Continuous positive airway pressure: n-CPAP)が第一選択となる。n-CPAPは鼻腔から陽圧をかけて、気道を開存維持させるもので、中等症以上のOSAが適応となる。適切なn-CPAP治療により、呼吸障害の改善につれて夜間睡眠と日中の傾眠症状の改善が得られ、長期的にはOSAに起因する高血圧症や生命予後の改善がみられる。しかし、鼻腔通気が不良の場合、高齢者や自覚症状の少ない患者では[[wikipedia:JA:コンプライアンス|コンプライアンス]]が不良である。その他の治療法としては、睡眠時に下顎を前方に移動する口腔内装置や、[[wikipedia:ja:睡眠時無呼吸症候群#.E5.A4.96.E7.A7.91.E7.9A.84.E6.B2.BB.E7.99.82.EF.BC.88.E5.8F.A3.E8.93.8B.E5.9E.82.E8.BB.9F.E5.8F.A3.E8.93.8B.E5.92.BD.E9.A0.AD.E5.BD.A2.E6.88.90.E8.A1.93.EF.BC.89|口蓋垂軟口蓋咽頭形成術]]などの手術療法があるが、重症例での有効性のエビデンスは乏しい。


=== レム睡眠行動障害 ===
=== レム睡眠行動障害 ===