「空間記憶」の版間の差分

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== 認知地図  ==
== 認知地図  ==


 Tolman (1948)は、動物の空間行動を「認知地図」という概念によって説明した。これは、動物が空間内を移動するとき、その空間の地図用のイメージを描き、それを用いて餌探し行動や危険回避行動をするという考えである。認知地図に基づく行動は、それまでのS-R理論で説明されてきた単純な連合の強化による学習とは異なり、環境内にある複数の刺激の空間的関係性と、それらの刺激と出来事との関係性の構築によって実行される。Tolmanの認知地図の概念はO'Keefe & Nadel (1978)によって海馬認知地図仮説へと発展し、齧歯類では海馬が空間認知の神経基盤であると考えられた。これは、
 Tolman (1948)は、動物の空間行動を「認知地図」という概念によって説明した。これは、動物が空間内を移動するとき、その空間の地図用のイメージを描き、それを用いて餌探し行動や危険回避行動をするという考えである。認知地図に基づく行動は、それまでのS-R理論で説明されてきた単純な連合の強化による学習とは異なり、環境内にある複数の刺激の空間的関係性と、それらの刺激と出来事との関係性の構築によって実行される。Tolmanの認知地図の概念はO'Keefe & Nadel (1978)によって海馬認知地図仮説へと発展し、海馬が空間認知の神経基盤であると考えられた。これは、


== 空間記憶課題  ==
== 空間記憶課題  ==


 
 
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