「細胞接着分子」の版間の差分

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[[Image:Furutani fig 5.jpg|thumb|300px|'''図5.ギャップジャンクション'''<br>Connexinsはホモまたはヘテロ6量体(Connexon)として細胞膜に存在し、対面する細胞膜にあるConnexonと細胞間チャネルを形成する。]]
[[Image:Furutani fig 5.jpg|thumb|300px|'''図5.ギャップジャンクション'''<br>Connexinsはホモまたはヘテロ6量体(Connexon)として細胞膜に存在し、対面する細胞膜にあるConnexonと細胞間チャネルを形成する。]]


 約1000ダルトン以下の低分子を通すことのできる細胞間チャネルを有する接着構造をギャップジャンクション(Gap Junction)という。ギャップジャンクションを介して、栄養素、代謝産物、[[セカンドメッセンジャー]]、陽イオン、陰イオンなどの様々な分子が細胞間で輸送される。この細胞間チャネルは[[Connexins]]と[[Pannexins]]により形成され、[[wikipedia:ja:ヒト|ヒト]]やマウスのゲノムには約20種類のConnexin遺伝子と、3種類のPannexin遺伝子が存在する。ニューロン間のギャップジャンクションは、主に6種類のConnexin-26, -30.2, -31.1, -36, -45, -57と2種類のPannexin-1, -2で構成される。Connexinsは細胞膜でホモまたはヘテロ6量体(Connexon)として存在し、対面する細胞膜のConnexonどうしでさらにホモフィリックあるいはヘテロフィリックに結合することで細胞間接合部チャネル、すなわちギャップジャンクションを形成する(図5)。ギャップジャンクションはニューロン間のみならず、[[小脳プルキンエ細胞]]と[[バーグマングリア]]の接着部位などにも存在し、ニューロン−グリア細胞間の情報伝達にも機能している<ref><pubmed>15738956</pubmed></ref>。  
 約1000ダルトン以下の低分子を通すことのできる細胞間チャネルを有する接着構造をギャップジャンクション(Gap Junction)という。ギャップジャンクションを介して、栄養素、代謝産物、[[セカンドメッセンジャー]]、陽イオン、陰イオンなどの様々な分子が細胞間で輸送される。この細胞間チャネルは[[Connexins]]と[[Pannexins]]により形成され、[[wikipedia:ja:ヒト|ヒト]]やマウスのゲノムには約20種類のConnexin遺伝子と、3種類のPannexin遺伝子が存在する。ニューロン間のギャップジャンクションは、主に6種類のConnexin-26, -30.2, -31.1, -36, -45, -57と2種類のPannexin-1, -2で構成される。Connexinsは細胞膜でホモまたはヘテロ6量体(Connexon)として存在し、対面する細胞膜のConnexonどうしでさらにホモフィリックあるいはヘテロフィリックに結合することで細胞間接合部チャネル、すなわちギャップジャンクションを形成する(図5)。ギャップジャンクションはニューロン間のみならず、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]と[[バーグマングリア]]の接着部位などにも存在し、ニューロン−グリア細胞間の情報伝達にも機能している<ref><pubmed>15738956</pubmed></ref>。


== タイトジャンクション  ==
== タイトジャンクション  ==