「細胞接着分子」の版間の差分

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[[Image:Furutani fig 6.jpg|thumb|300px|'''図6.タイトジャンクション'''<br>Occuludins、Claudins、JAMsはホモフィリック結合を形成し、その細胞内ではZOとの結合を介してアクチン骨格に固定され強固なタイトジャンクションとして機能する。]]
[[Image:Furutani fig 6.jpg|thumb|300px|'''図6.タイトジャンクション'''<br>Occuludins、Claudins、JAMsはホモフィリック結合を形成し、その細胞内ではZOとの結合を介してアクチン骨格に固定され強固なタイトジャンクションとして機能する。]]


 神経細胞におけるタイトジャンクションの存在に関しての報告はないが、[[血液−脳関門]]([[Blood-Brain Barrier]]: [[BBB]])の維持におけるタイトジャンクション(Tight Junction)の役割は欠かせない。血管内皮細胞同士がタイトジャンクションを介して強固に結合することで、脳実質内への血液の浸潤を妨げるバリア構造が形成される。タイトジャンクションは[[Claudins]]、[[Occludins]]、[[JAMs]]によるホモフィリック結合を基盤として構築され、これら分子の細胞内領域が[[Zonula occludens]] ([[ZO]])を介してアクチン細胞骨格と結合することで、強固な細胞間接着構造が形成される(図6)<ref><pubmed>11283726</pubmed></ref><ref><pubmed>21349151</pubmed></ref>。また、末梢神経系でのシュワン細胞による軸索の髄鞘形成においては、Claudin-19を介したタイトジャンクション構造が重要な役割を果たしている<ref><pubmed>15883201</pubmed></ref>。  
 神経細胞におけるタイトジャンクションの存在に関しての報告はないが、[[血液脳関門]]([[Blood-Brain Barrier]]: [[BBB]])の維持におけるタイトジャンクション(Tight Junction)の役割は欠かせない。血管内皮細胞同士がタイトジャンクションを介して強固に結合することで、脳実質内への血液の浸潤を妨げるバリア構造が形成される。タイトジャンクションは[[Claudins]]、[[Occludins]]、[[JAMs]]によるホモフィリック結合を基盤として構築され、これら分子の細胞内領域が[[Zonula occludens]] ([[ZO]])を介してアクチン細胞骨格と結合することで、強固な細胞間接着構造が形成される(図6)<ref><pubmed>11283726</pubmed></ref><ref><pubmed>21349151</pubmed></ref>。また、末梢神経系でのシュワン細胞による軸索の髄鞘形成においては、[[Claudin-19]]を介したタイトジャンクション構造が重要な役割を果たしている<ref><pubmed>15883201</pubmed></ref>。


== 関連項目  ==
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