「膜融合」の版間の差分

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エンベローブウイルスは脂質二重層からなる膜を持つ。ウイルスは細胞の表面タンパク質に結合し、多くの場合エンドサイトーシスを経て、侵入する。エンベローブウイルス表面にあるタンパク質はエンベローブタンパク質と呼ばれ、そのうちのウイルスと宿主細胞の膜融合に関わる膜融合タンパク質は立体構造上の特徴によって2つに分類できる。クラスI融合タンパク質は、インフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA2)やエボラウイルスのGP2タンパク質、HIVのgp41などに見られる。クラスII融合タンパク質は、セムリキ森林熱ウイルス(SFV)のE1タンパク質やデングウイルスおよびフラビウイルスのEタンパク質等に見られる。ウイルス表面に不活性な膜貫通型ウイルスタンパク質として存在する。<br>
エンベローブウイルスは脂質二重層からなる膜を持つ。ウイルスは細胞の表面タンパク質に結合し、多くの場合エンドサイトーシスを経て、侵入する。エンベローブウイルス表面にあるタンパク質はエンベローブタンパク質と呼ばれ、そのうちのウイルスと宿主細胞の膜融合に関わる膜融合タンパク質は立体構造上の特徴によって2つに分類できる。クラスI融合タンパク質は、インフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA2)やエボラウイルスのGP2タンパク質、HIVのgp41などに見られる。クラスII融合タンパク質は、セムリキ森林熱ウイルス(SFV)のE1タンパク質やデングウイルスおよびフラビウイルスのEタンパク質等に見られる。ウイルス表面に不活性な膜貫通型ウイルスタンパク質として存在する。<br>


 これらの融合タンパク質は、ウイルスと細胞表面の受容体との結合や、エンドサイトーシス後のエンドソームへの移行に伴うpH変化をきっかけに、融合タンパク質に著しい構造変化がおき、疎水性アミノ酸等の露出を伴って宿主細胞の膜に結合することが可能になる。この際、ウイルス膜と細胞膜が近接し、膜融合が起こると考えられている<ref><pubmed> 16357862 </pubmed></ref>。
 これらの融合タンパク質は、ウイルスと細胞表面の受容体との結合や、エンドサイトーシス後の[[エンドソーム]]への移行に伴うpH変化をきっかけに、融合タンパク質に著しい構造変化がおき、疎水性アミノ酸等の露出を伴って宿主細胞の膜に結合することが可能になる。この際、ウイルス膜と細胞膜が近接し、膜融合が起こると考えられている<ref><pubmed> 16357862 </pubmed></ref>。
 
==ミトコンドリアの融合==
==ミトコンドリアの融合==
ミトコンドリアは膜融合と分裂を繰り返し、膜たんぱく質や内容物を混合する。融合と分裂は通常のミトコンドリアの機能に不可欠である。ミトコンドリアの融合には外膜と内膜の融合が含まれる。
ミトコンドリアは膜融合と分裂を繰り返し、膜たんぱく質や内容物を混合する。融合と分裂は通常のミトコンドリアの機能に不可欠である。ミトコンドリアの融合には外膜と内膜の融合が含まれる。