「視床下核」の版間の差分

編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
7行目: 7行目:
== 視床下核とは  ==
== 視床下核とは  ==


視床下核はその名のとおり、視床の下に存在する紡錘形の小さな核(ヒトでは大粒の大豆大)であり、大脳基底核を構成する核のひとつである(図1)。Jules Bernard Luysが1865年に初めて記載したことからルイ体とも呼ばれる)<ref>McKenzie JS: The subthalamic region of Luys, Forel, and Dejerine. In: The Basal Ganglia IX, ed by Groenewegen HJ, Voorn P, Berendse HW et al, Springer, Dordrecht, 2009, pp. 97-107</ref>。<br> 視床下核の障害により反対側にヘミバリスム(hemiballism)が起こることが1920年代に明らかになり、注目されても良い筈であったが、長年、大脳基底核を巡る神経回路の中で、位置づけがはっきりせず、研究もあまり進んでいなかった。しかし、1990年に直接路・間接路モデルが提唱され、さらにパーキンソン病に対する定位脳手術(stereotactic surgery)のターゲットになってからは研究も進み、注目される脳部位のひとつである。 [[Image:STN Fig2.jpg|thumb|right|300px|図2 大脳基底核を巡る神経回路]]  
視床下核はその名のとおり、視床の下に存在する紡錘形の小さな核(ヒトでは大粒の大豆大)であり、大脳基底核を構成する核のひとつである(図1)。Jules Bernard Luysが1865年に初めて記載したことからルイ体とも呼ばれる)<ref>'''McKenzie JS'''<br>The subthalamic region of Luys, Forel, and Dejerine. In: The Basal Ganglia IX, ed by Groenewegen HJ, Voorn P, Berendse HW et al <br>''Springer, Dordrecht'' 2009, pp. 97-107</ref>。<br> 視床下核の障害により反対側にヘミバリスム(hemiballism)が起こることが1920年代に明らかになり、注目されても良い筈であったが、長年、大脳基底核を巡る神経回路の中で、位置づけがはっきりせず、研究もあまり進んでいなかった。しかし、1990年に直接路・間接路モデルが提唱され、さらにパーキンソン病に対する定位脳手術(stereotactic surgery)のターゲットになってからは研究も進み、注目される脳部位のひとつである。 [[Image:STN Fig2.jpg|thumb|right|300px|図2 大脳基底核を巡る神経回路]]  


== 視床下核の位置づけ  ==
== 視床下核の位置づけ  ==
73

回編集