「視床下核」の版間の差分

編集の要約なし
編集の要約なし
20行目: 20行目:


===入出力===
===入出力===
 [[大脳皮質]]からグルタミン酸作動性の興奮性入力を、[[淡蒼球外節]]から[[GABA]]作動性の抑制性入力を受け、淡蒼球外節・内節、黒質網様部にグルタミン酸作動性の興奮性投射を送る。
 大脳皮質からグルタミン酸作動性の興奮性入力を、淡蒼球外節から[[GABA]]作動性の抑制性入力を受け、淡蒼球外節・内節、黒質網様部にグルタミン酸作動性の興奮性投射を送る。


====直接路・間接路モデル====
====直接路・間接路モデル====
41行目: 41行目:


====視床下核の体部位局在====
====視床下核の体部位局在====
 視床下核背側部は、大脳皮質[[運動野]]から[[体部位局在]]を保った入力を受けていることから、運動領域と考えられる(図3)<ref><pubmed>8786443</pubmed></ref><ref><pubmed>    21541304</pubmed></ref>。大脳皮質[[一次運動野]]からは視床下核背側部のうち外側部に、[[補足運動野]]からは内側部に投射している。一次運動野の口腔顔面、上肢、下肢領域からは視床下核外側部において、外側から内側にかけて終止しているのに対し、[[補足運動野]]の口腔顔面、上肢、下肢領域からの投射は、内側部において内側から外側に終止している。すなわち、外側部、内側部それぞれに、互いに鏡像関係にあるような体部位再現がある(図3)。この運動領域の腹側には[[前頭前野]]から、その一部に[[眼球運動野]]から、最内側部には[[辺縁皮質]]から入力を受ける領域が存在する。したがって、視床下核は上下肢や体幹の運動だけではなく、[[眼球運動]]、前頭前野の機能である高次機能、[[辺縁系]]の機能である[[情動]]などにも関わっていると考えられる。
 視床下核背側部は、大脳皮質[[運動野]]から[[体部位局在]]を保った入力を受けていることから、運動領域と考えられる(図3)<ref><pubmed>8786443</pubmed></ref><ref><pubmed>    21541304</pubmed></ref>。大脳皮質[[一次運動野]]からは視床下核背側部のうち外側部に、[[補足運動野]]からは内側部に投射している。一次運動野の口腔顔面、上肢、下肢領域からは視床下核外側部において、外側から内側にかけて終止しているのに対し、補足運動野の口腔顔面、上肢、下肢領域からの投射は、内側部において内側から外側に終止している。すなわち、外側部、内側部それぞれに、互いに鏡像関係にあるような体部位再現がある(図3)。この運動領域の腹側には[[前頭前野]]から、その一部に[[眼球運動野]]から、最内側部には[[辺縁皮質]]から入力を受ける領域が存在する。したがって、視床下核は上下肢や体幹の運動だけではなく、[[眼球運動]]、前頭前野の機能である高次機能、[[辺縁系]]の機能である[[情動]]などにも関わっていると考えられる。


==機能==
==機能==
73

回編集