「陽電子断層撮像法」の版間の差分

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 [[グルコース]]の類縁体である[[2-デオキシグルコース]](2DG)を<sup>18</sup>Fで標識した[[フルオロデオキシグルコース]](<sup>18</sup>F-FDG)を用いることにより、脳の局所糖代謝率(rCMRglc)を測定することができる。<sup>18</sup>Fの物理的半減期が110分で、<sup>18</sup>F-FDGを用いたグルコース代謝の測定には最低でも60分程度の時間が必要であることから、この方法でも、神経活動の早い変化を捉えることはできないが、脳におけるグルコース代謝率の変化は[[シナプス]]活動を強く反映していることから<ref name=ref2><pubmed>8670638</pubmed></ref>、神経細胞よりもむしろシナプスの機能に障害が起こる[[アルツハイマー病]]などの神経変性疾患等の患者の脳機能検査に用いられている。ただし、定量的なグルコース利用能(CGU)を算出するためには、動脈血中における<sup>18</sup>F-FDGの動態情報が必要であり、撮像と同時並行して連続的な[[動脈血]]採血を行う必要がある。動脈血採血の負担は大きいことから、近年、これを回避するために特殊な小型のγ線検出器を用いて[[wikipedia:ja:頸動脈|頸動脈]]などから情報得る方法も試みられている。
 [[グルコース]]の類縁体である[[2-デオキシグルコース]](2DG)を<sup>18</sup>Fで標識した[[フルオロデオキシグルコース]](<sup>18</sup>F-FDG)を用いることにより、脳の局所糖代謝率(rCMRglc)を測定することができる。<sup>18</sup>Fの物理的半減期が110分で、<sup>18</sup>F-FDGを用いたグルコース代謝の測定には最低でも60分程度の時間が必要であることから、この方法でも、神経活動の早い変化を捉えることはできないが、脳におけるグルコース代謝率の変化は[[シナプス]]活動を強く反映していることから<ref name=ref2><pubmed>8670638</pubmed></ref>、神経細胞よりもむしろシナプスの機能に障害が起こる[[アルツハイマー病]]などの神経変性疾患等の患者の脳機能検査に用いられている。ただし、定量的なグルコース利用能(CGU)を算出するためには、動脈血中における<sup>18</sup>F-FDGの動態情報が必要であり、撮像と同時並行して連続的な[[動脈血]]採血を行う必要がある。動脈血採血の負担は大きいことから、近年、これを回避するために特殊な小型のγ線検出器を用いて[[wikipedia:ja:頸動脈|頸動脈]]などから情報得る方法も試みられている。


 近年、小動物用を用いるための様々な陽電子断層撮像法装置が開発されており<ref name=ref3>[http://www2.hama-med.ac.jp/w3a/photon/photon4/index-j.html 浜松医科大学 光先端端医学教育研究センター]</ref>、[[ヒト]]同様に、動物の脳に機能についても陽電子断層撮像法を用いた研究が様々なされている。動物の場合、頭部を不動化するために麻酔を施さなければならないが、麻酔下では脳活動は抑制され生理的な脳機能を測定することができないことや、使用する麻酔薬の種類によってPETプローブの動態が変わってしまうなどの問題が報告されている<ref name=ref4><pubmed>7874501</pubmed></ref> <ref name=ref5><pubmed>8962684</pubmed></ref>。このため動頭蓋骨に装着した特殊な器具で頭部を固定することにより無麻酔下での測定する方法が様々な動物で報告されている<ref name=ref4 /> <ref name=ref6><pubmed>20554730</pubmed></ref> <ref name=ref7><pubmed>20340166</pubmed></ref>。
 近年、小動物用を用いるための様々な陽電子断層撮像法装置が開発されており<ref name=ref3>[http://www2.hama-med.ac.jp/w3a/photon/photon4/index-j.html 浜松医科大学 光尖端医学教育研究センター]</ref>、[[ヒト]]同様に、動物の脳に機能についても陽電子断層撮像法を用いた研究が様々なされている。動物の場合、頭部を不動化するために麻酔を施さなければならないが、麻酔下では脳活動は抑制され生理的な脳機能を測定することができないことや、使用する麻酔薬の種類によってPETプローブの動態が変わってしまうなどの問題が報告されている<ref name=ref4><pubmed>7874501</pubmed></ref> <ref name=ref5><pubmed>8962684</pubmed></ref>。このため動頭蓋骨に装着した特殊な器具で頭部を固定することにより無麻酔下での測定する方法が様々な動物で報告されている<ref name=ref4 /> <ref name=ref6><pubmed>20554730</pubmed></ref> <ref name=ref7><pubmed>20340166</pubmed></ref>。


==様々なPETプローブとその応用==
==様々なPETプローブとその応用==