「頭痛」の版間の差分

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|+ 表1.国際頭痛分類第3版beta版 (ICHD-3β)の大項目(グループ) 
|+ 表1.国際頭痛分類第3版beta版(ICHD-3β)の大項目(グループ) 
|-  
|-  
| '''第1部:一次性頭痛'''<br> 1.片頭痛<br> 2.緊張型頭痛<br> 3.三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)<br> 4.その他の一次性頭痛疾患  
| '''第1部:一次性頭痛'''<br> 1.片頭痛<br> 2.緊張型頭痛<br> 3.三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)<br> 4.その他の一次性頭痛疾患  
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*食欲の変化、悪心、気分変調などが片頭痛発作に先行することがあるが、これら漠然とした症状は前兆と区別し予兆(premonitory symptom)とする。予兆は「前兆のない片頭痛」でもしばしばみられる。
*食欲の変化、悪心、気分変調などが片頭痛発作に先行することがあるが、これら漠然とした症状は前兆と区別し予兆(premonitory symptom)とする。予兆は「前兆のない片頭痛」でもしばしばみられる。
*片頭痛は「偏頭痛」と記載されることもあるが、医学用語として用いる場合は「片頭痛」を用いる。ただし、中国では偏頭痛が使用されている。
*片頭痛は「偏頭痛」と記載されることもあるが、医学用語として用いる場合は「片頭痛」を用いる。ただし、中国では偏頭痛が使用されている。
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|+ 表2.片頭痛のサブタイプ、サブフォーム 
|-
| 1.片頭痛(Migraine)
|-
|1.1 前兆のない片頭痛(Migraine without aura)<br>
1.2 前兆のある片頭痛(Migraine with aura)<br>
 1.2.1 典型的前兆を伴う片頭痛 (Migraine with typical aura)<br>
  1.2.1.1 典型的前兆に頭痛を伴うもの (Typical aura with headache)<br>
  1.2.1.2 典型的前兆のみで頭痛を伴わないもの (Typical aura without headache)<br>
 1.2.2 脳幹性前兆を伴う片頭痛 (Migraine with brainstem aura)<br>
 1.2.3 片麻痺性片頭痛(Hemiplegic migraine)<br>
  1.2.3.1 家族性片麻痺性片頭痛 (Familial hemiplegic migraine:FHM)<br>
   1.2.3.1.1 家族性片麻痺性片頭痛1型 (FHM1)<br>
   1.2.3.1.2 家族性片麻痺性片頭痛2型 (FHM2)<br>
   1.2.3.1.3 家族性片麻痺性片頭痛3型 (FHM3)<br>
   1.2.3.1.4 家族性片麻痺性片頭痛、他の遺伝子座(Familial hemiplegic migraine, other loci)<br>
  1.2.3.2 孤発性片麻痺性片頭痛 (Sporadic hemiplegic migraine)<br>
 1.2.4 網膜片頭痛(Retinal migraine)<br>
1.3 慢性片頭痛(Chronic migraine)<br>
1.4 片頭痛の合併症(Complications of migraine)<br>
 1.4.1 片頭痛発作重積(Status migrainosus)<br>
 1.4.2 遷延性前兆で脳梗塞を伴わないもの (Persistent aura without infarction)<br>
 1.4.3 片頭痛性脳梗塞(Migrainous infarction)<br>
 1.4.4 片頭痛前兆により誘発される痙攣発作 (Migraine aura-triggered seizure)<br>
1.5 片頭痛の疑い(Probable migraine)<br>
 1.5.1 前兆のない片頭痛の疑い (Probable migraine without aura)<br>
 1.5.2 前兆のある片頭痛の疑い (Probable migraine with aura)<br>
1.6 片頭痛に関連する周期性症候群 (Episodic syndromes that may be associated with migraine)<br>
 1.6.1 再発性消化管障害 (Recurrent gastrointestinal disturbance)<br>
  1.6.1.1 周期性嘔吐症候群 (Cyclical vomiting syndrome)<br>
  1.6.1.2 腹部片頭痛(Abdominal migraine)<br>
 1.6.2 良性発作性めまい (Benign paroxysmal vertigo)<br>
 1.6.3 良性発作性斜頸 (Benign paroxysmal torticollis)<br>
|-
|}
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|+ 表3.1.1 前兆のない片頭痛 の診断基準(ICHD-3β) 
|-
| A.B〜D を満たす発作が5回以上ある
|-
| B.頭痛発作の持続時間は4〜72時間(未治療もしくは治療が無効の場合)
|- 
|C.頭痛は以下の4つの特徴の少なくとも2項目を満たす<br>
 1. 片側性<br>
 2. 拍動性<br>
 3. 中等度〜重度の頭痛<br>
 4. 日常的な動作(歩行や階段昇降など)により頭痛が増悪する、あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける
|-
| D.頭痛発作中に少なくとも以下の1項目を満たす<br>
 1. 悪心または嘔吐(あるいはその両方)<br>
 2. 光過敏および音過敏
|-
| E.ほかに最適なICHD-3の診断がない
|-
|}


===片頭痛の有病率===
===片頭痛の有病率===
76行目: 136行目:
*ICHD-3βでは慢性片頭痛は頭痛が月に15 日以上の頻度で3 ヵ月を超えて起こり、少なくとも月に8日の頭痛は片頭痛の特徴をもつものと規定されている。(表4)
*ICHD-3βでは慢性片頭痛は頭痛が月に15 日以上の頻度で3 ヵ月を超えて起こり、少なくとも月に8日の頭痛は片頭痛の特徴をもつものと規定されている。(表4)
*片頭痛関連周期性症候群として、表2-1.6に示す疾患が掲載されている。小児期に罹患し、成長とともに一般的な片頭痛発作に推移する例が大部分であるが、成人でもみられることがある。
*片頭痛関連周期性症候群として、表2-1.6に示す疾患が掲載されている。小児期に罹患し、成長とともに一般的な片頭痛発作に推移する例が大部分であるが、成人でもみられることがある。
{| class="wikitable"  
|+ 表4.1.3 慢性片頭痛の診断基準(ICHD-3β) 
|-
| A.緊張型頭痛様または片頭痛様の頭痛(あるいはその両方)が月に15日以上の頻度で3ヵ月を超えて起こり、BとCを満たす
|-
| B.1.1「前兆のない片頭痛」の診断基準B〜Dを満たすか、1.2「前兆のある片頭痛」の診断基準BおよびCを満たす発作が、併せて5回以上あった患者に起こる
|- 
|C.3ヵ月を超えて月に8 日以上で以下のいずれかを満たす<br>
 1. 1.1「前兆のない片頭痛」の診断基準C とD を満たす<br>
 2. 1.2「前兆のある片頭痛」の診断基準B とCを満たす<br>
 3. 発症時には片頭痛であったと患者が考えており、トリプタンあるいは麦角誘導体で改善する
|-
| D.ほかに最適なICHD-3の診断がない
|-
|}


===緊張型頭痛===
===緊張型頭痛===
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*診断: ICHD-3βの診断基準<ref name=ref6 />に従って行う。
*診断: ICHD-3βの診断基準<ref name=ref6 />に従って行う。
*治療: 反復性緊張型頭痛は多くの場合鎮痛薬、NSAIDsが有効である<ref name=ref18>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>III 緊張型頭痛  7 緊張型頭痛の急性期(頭痛時、頓服)治療にはどのような種類があり、どの程度有効か、またどのように使い分けるか<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編、ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: ''医学書院''; 2013:204-207.</ref>。慢性緊張型頭痛や、反復性緊張型頭痛で急性期治療薬の使用頻度が高い場合には予防療法を行う<ref name=ref19>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>III 緊張型頭痛  8 緊張型頭痛の予防治療はどのように行うか<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編, ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: ''医学書院''; 2013:206-208.</ref>。[[三環系抗うつ薬]](アミトリプチリン)は良質のエビデンスがあり広く使用されている。わが国では、経験的な治療として、筋弛緩薬や[[ベンゾジアゼピン]]が用いられることもある。
*治療: 反復性緊張型頭痛は多くの場合鎮痛薬、NSAIDsが有効である<ref name=ref18>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>III 緊張型頭痛  7 緊張型頭痛の急性期(頭痛時、頓服)治療にはどのような種類があり、どの程度有効か、またどのように使い分けるか<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編、ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: ''医学書院''; 2013:204-207.</ref>。慢性緊張型頭痛や、反復性緊張型頭痛で急性期治療薬の使用頻度が高い場合には予防療法を行う<ref name=ref19>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>III 緊張型頭痛  8 緊張型頭痛の予防治療はどのように行うか<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編, ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: ''医学書院''; 2013:206-208.</ref>。[[三環系抗うつ薬]](アミトリプチリン)は良質のエビデンスがあり広く使用されている。わが国では、経験的な治療として、筋弛緩薬や[[ベンゾジアゼピン]]が用いられることもある。
{| class="wikitable"  
|+ 表5.2.緊張型頭痛(Tension-type headache:TTH)のサブタイプ(ICHD-3β)
|-
|2.1 稀発反復性緊張型頭痛 (Infrequent episodic tension-type headache)<br>
 2.1.1 頭蓋周囲の圧痛を伴う稀発反復性緊張型頭痛 (Infrequent episodic tension-type headache associated with pericranial tenderness)<br>
 2.1.2 頭蓋周囲の圧痛を伴わない稀発反復性緊張型頭痛 (Infrequent episodic tension-type headache not associated with pericranial tenderness)
|-
| 2.2 頻発反復性緊張型頭痛 (Frequent episodic tension-type headache)<br>
 2.2.1 頭蓋周囲の圧痛を伴う頻発反復性緊張型頭痛(Frequent episodic tension-type headache associated with pericranial tenderness)<br>
 2.2.2 頭蓋周囲の圧痛を伴わない頻発反復性緊張型頭痛(Frequent episodic tension-type headache not associated with pericranial tenderness)
|- 
|2.3 慢性緊張型頭痛 (Chronic tension-type headache)<br>
 2.3.1 頭蓋周囲の圧痛を伴う慢性緊張型頭痛 (Chronic tension-type headache associated with pericranial tenderness)<br>
 2.3.2 頭蓋周囲の圧痛を伴わない慢性緊張型頭痛 (Chronic tension-type headache not associated with pericranial tenderness)
|-
| 2.4 緊張型頭痛の疑い (Probable tension-type headache)<br>
 2.4.1 稀発反復性緊張型頭痛の疑い (Probable infrequent episodic tensiontype headache)<br>
 2.4.2 頻発反復性緊張型頭痛の疑い (Probable frequent episodic tensiontype headache)<br>
 2.4.3 慢性緊張型頭痛の疑い(Probable chronic tension-type headache) 
|-
|}


===三叉神経自律神経性頭痛(群発頭痛)===
===三叉神経自律神経性頭痛(群発頭痛)===
*群発頭痛は、眼窩、眼窩周囲、前頭部、側頭部の三叉神経領域の激痛と、眼充血、流涙、鼻汁漏などの自律神経症状で特徴づけられる頭痛性疾患である。頭痛発作は15分から3時間程度の持続で連日おこり、数カ月間の群発期が過ぎると自然に消退する<ref name=ref6 />。
*群発頭痛は、眼窩、眼窩周囲、前頭部、側頭部の三叉神経領域の激痛と、眼充血、流涙、鼻汁漏などの自律神経症状で特徴づけられる頭痛性疾患である。頭痛発作は15分から3時間程度の持続で連日おこり、数カ月間の群発期が過ぎると自然に消退する<ref name=ref6 />。
*2004年の国際頭痛分類第2版で、発作性片側頭痛などの群発頭痛類縁疾患と合わせて三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)としてまとめられた。ICHD-3βではさらにサブタイプ の追加整理がなされている(表6)
*2004年の国際頭痛分類第2版で、発作性片側頭痛などの群発頭痛類縁疾患と合わせて三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)としてまとめられた。ICHD-3βではさらにサブタイプの追加整理がなされている(表6)
*疫学: 群発頭痛の有病率は10万人あたり56~401人程度と報告されている<ref name=ref20>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>IV 群発頭痛  3. 群発頭痛およびその他の三叉神経・自律神経性頭痛にはどの程度の患者が存在するか.危険因子、増悪因子にはどのようなものが存在するか.<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編、ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: ''医学書院''; 2013:221-222.</ref>。
*疫学: 群発頭痛の有病率は10万人あたり56~401人程度と報告されている<ref name=ref20>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>IV 群発頭痛  3. 群発頭痛およびその他の三叉神経・自律神経性頭痛にはどの程度の患者が存在するか.危険因子、増悪因子にはどのようなものが存在するか.<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編、ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: ''医学書院''; 2013:221-222.</ref>。
*若年男性に多いが、最近は女性の群発頭痛罹患者も増加傾向にあるとされている<ref name=ref21><pubmed>21278239 </pubmed></ref>。片頭痛や緊張型頭痛より頻度は低いが、それほど稀な疾患ではない。 
*若年男性に多いが、最近は女性の群発頭痛罹患者も増加傾向にあるとされている<ref name=ref21><pubmed>21278239 </pubmed></ref>。片頭痛や緊張型頭痛より頻度は低いが、それほど稀な疾患ではない。 
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*予防療法:群発期には発作頻度の低減、頭痛強度の軽減のため予防療法を行う。ベラパミル、副腎皮質[[ステロイドホルモン]]などが使用される<ref name=ref23>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>IV 群発頭痛  6. 群発頭痛発作期の予防療法にはどのような薬剤があり、どの程度有効か<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編、ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: 医学書院; 2013:229-232.</ref>。
*予防療法:群発期には発作頻度の低減、頭痛強度の軽減のため予防療法を行う。ベラパミル、副腎皮質[[ステロイドホルモン]]などが使用される<ref name=ref23>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>IV 群発頭痛  6. 群発頭痛発作期の予防療法にはどのような薬剤があり、どの程度有効か<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編、ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: 医学書院; 2013:229-232.</ref>。
*群発頭痛の他、発作性片側頭痛、短時間持続性片側神経痛様頭痛発作、持続性片側頭痛などが記載されている。発作性片側頭痛と、持続性片側頭痛はインドメタシンが著効する。診断基準にもインドメタシンへの反応性が規定されており、インドメタシン反応性頭痛として纏められることもある<ref name=ref24>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>IV 群発頭痛  7. 発作性片側頭痛治療薬にはどのような種類があり、どの程度有効か<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編, ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: ''医学書院''; 2013:233-234.</ref>。
*群発頭痛の他、発作性片側頭痛、短時間持続性片側神経痛様頭痛発作、持続性片側頭痛などが記載されている。発作性片側頭痛と、持続性片側頭痛はインドメタシンが著効する。診断基準にもインドメタシンへの反応性が規定されており、インドメタシン反応性頭痛として纏められることもある<ref name=ref24>'''慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会'''<br>IV 群発頭痛  7. 発作性片側頭痛治療薬にはどのような種類があり、どの程度有効か<br>In: 日本神経学会・日本頭痛学会編, ed. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013<br>東京: ''医学書院''; 2013:233-234.</ref>。
{| class="wikitable"  
|+ 表6.3. 三叉神経・自律神経性頭痛のサブタイプ(ICHD-3β)
|-
|3.1 群発頭痛(Cluster headache)<br>
 3.1.1 反復性群発頭痛 (Episodic cluster headache)<br>
 3.1.2 慢性群発頭痛(Chronic cluster headache)
|-
| 3.2 発作性片側頭痛(Paroxysmal hemicrania)<br>
 3.2.1 反復性発作性片側頭痛 (Episodic paroxysmal hemicrania)<br>
 3.2.2 慢性発作性片側頭痛 (Chronic paroxysmal hemicrania:CPH)
|- 
|3.3 短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(Short-lasting unilateral neuralgiform headache attacks)<br>
 3.3.1 結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNCT)
(Short-lasting unilateral neuralgiform headache attacks with conjunctival injection and tearing:SUNCT)
  3.3.1.1 反復性SUNCT(Episodic SUNCT)<br>
  3.3.1.2 慢性SUNCT(Chronic SUNCT)<br>
 3.3.2 頭部自律神経症状を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNA)<br>
(Short-lasting unilateral neuralgiform headache attacks with cranial autonomic symptoms:SUNA)<br>
  3.3.2.1 反復性SUNA(Episodic SUNA)<br>
  3.3.2.2 慢性SUNA(Chronic SUNA)<br>
|-
| 3.4 持続性片側頭痛(Hemicrania continua)<br>
 3.4.1 持続性片側頭痛、寛解型(Hemicrania continua, remitting subtype)<br>
 3.4.2 持続性片側頭痛、非寛解型 (Hemicrania continua, unremitting subtype)
|-
| 3.5 三叉神経・自律神経性頭痛の疑い (Probable trigeminal autonomic cephalalgia)<br>
 3.5.1 群発頭痛の疑い (Probable cluster headache)<br>
 3.5.2 発作性片側頭痛の疑い (Probable paroxysmal hemicrania)<br>
 3.5.3 短時間持続性片側神経痛様頭痛発作の疑い (Probable short-lasting unilateral neuralgiform headache attacks)<br>
 3.5.4 持続性片側頭痛の疑い (Probable hemicrania continua)
|-
|}
{| class="wikitable"  
|+ 表7.3.1 群発頭痛の診断基準(ICHD-3β)
|-
|A.B〜D を満たす発作が5回以上ある
|-
| B.未治療の場合,重度〜きわめて重度の一側の痛みが眼窩部、眼窩上部または側頭部のいずれか1つ以上の部位に15〜180分間持続する
|- 
|C.以下の1項目以上を認める<br>
 1. 頭痛と同側に少なくとも以下の症状あるいは徴候の1項目を伴う<br>
  a) 結膜充血または流涙(あるいはその両方)<br>
  b) 鼻閉または鼻漏(あるいはその両方)<br>
  c) 眼瞼浮腫<br>
  d) 前額部および顔面の発汗<br>
  e) 前額部および顔面の紅潮<br>
  f) 耳閉感<br>
  g) 縮瞳または眼瞼下垂(あるいはその両方)<br>
 2. 落ち着きのない、あるいは興奮した様子
|-
| D.発作時期の半分以上においては、発作の頻度は1回/2日〜8回/日である
|-
| 3.5 三叉神経・自律神経性頭痛の疑い (Probable trigeminal autonomic cephalalgia)<br>
 3.5.1 群発頭痛の疑い (Probable cluster headache)<br>
 3.5.2 発作性片側頭痛の疑い (Probable paroxysmal hemicrania)<br>
 3.5.3 短時間持続性片側神経痛様頭痛発作の疑い (Probable short-lasting unilateral neuralgiform headache attacks)<br>
 3.5.4 持続性片側頭痛の疑い (Probable hemicrania continua)
|-
|}


===その他の一次性頭痛===
===その他の一次性頭痛===
102行目: 265行目:
*[[睡眠]]時頭痛は目覚まし時計頭痛とも称される。夜間に一定の時刻に頭痛で目覚めるが、群発頭痛にみられるような自律神経症状を伴わない。[[カフェイン]]や[[リチウム]]が有効である。
*[[睡眠]]時頭痛は目覚まし時計頭痛とも称される。夜間に一定の時刻に頭痛で目覚めるが、群発頭痛にみられるような自律神経症状を伴わない。[[カフェイン]]や[[リチウム]]が有効である。
*新規発症持続性連日性頭痛は、新たに頭痛が出現し、寛解することなく3ヵ月以上にわたり連日性の頭痛が持続するものである。
*新規発症持続性連日性頭痛は、新たに頭痛が出現し、寛解することなく3ヵ月以上にわたり連日性の頭痛が持続するものである。
{| class="wikitable"  
|+ 表8.4.その他の一次性頭痛疾患のサブタイプ、サブフォーム(ICHD-3β、抜粋)
|-
|4.1 一次性咳嗽性頭痛(Primary cough headache)<br>
4.2 一次性運動時頭痛(Primary exercise headache)<br>
4.3 性行為に伴う一次性頭痛(Primary headache associated with sexual activity)<br>
4.4 一次性雷鳴頭痛(Primary thunderclap headache)<br>
4.5 寒冷刺激による頭痛(Cold-stimulus headache)<br>
 4.5.1 外的寒冷刺激による頭痛(Headache attributed to external application of a cold stimulus)<br>
 4.5.2 冷たいものの摂取または冷気吸息による頭痛(Headache attributed to ingestion or
inhalation of a cold stimulus)<br>
4.6 頭蓋外からの圧力による頭痛 (External-pressure headache)<br>
 4.6.1 頭蓋外からの圧迫による頭痛 (External-compression headache)<br>
 4.6.2 頭蓋外からの牽引による頭痛 (External-traction headache)<br>
4.7 一次性穿刺様頭痛(Primary stabbing headache)<br>
4.8 貨幣状頭痛(Nummular headache)<br>
4.9 睡眠時頭痛(Hypnic headache)<br>
4.10 新規発症持続性連日性頭痛(NDPH)(New daily persistent headache:NDPH)
|-
|}


==二次性頭痛==
==二次性頭痛==
*二次性頭痛の診断には、その頭痛が他の疾患によって惹起されていることを明瞭に示される必要がある。以前よりある一次性頭痛が、頭痛を起こしうる器質疾患の発症により増悪している場合もあるので注意が必要である。
*二次性頭痛の診断には、その頭痛が他の疾患によって惹起されていることを明瞭に示される必要がある。以前よりある一次性頭痛が、頭痛を起こしうる器質疾患の発症により増悪している場合もあるので注意が必要である。
*一次性頭痛の一般診断基準を表9に示した。頭痛と原因となりうる疾患の関係を確認して二次性頭痛の診断を行う。前述のごとくICHD-3βの第2部 5章~12章に二次性頭痛が掲載されており、各々の診断基準が示されている。
*一次性頭痛の一般診断基準を表9に示した。頭痛と原因となりうる疾患の関係を確認して二次性頭痛の診断を行う。前述のごとくICHD-3βの第2部 5章~12章に二次性頭痛が掲載されており、各々の診断基準が示されている。
{| class="wikitable"  
|+ 表9.二次頭痛の一般診断基準 (ICHD-3β)
|-
|A. 頭痛は、Cを満たす
|-
|B. 頭痛を引き起こしうることが科学的に実証されている他の疾患の診断がなされている
|-
|C. 原因となる証拠として,以下のうちの少なくとも2項目が示されている<br>
 1. 頭痛が、原因と推測されている疾患と時期的に一致して発現している<br>
 2. 以下のいずれかもしくは両方<br>
  a) 頭痛は原因と推測される疾患が悪化するのと並行して有意に悪化している<br>
  b) 頭痛は原因と推測される疾患が軽快するのと並行して有意に改善している<br>
 3. 頭痛は原因疾患の典型的な特徴を有している<br>
 4. 原因となる他の証拠が存在する<br>
|-
|D. ほかに最適なICHD-3の診断がない
|-
|}


===頭頸部外傷・傷害による頭痛 ===
===頭頸部外傷・傷害による頭痛 ===
112行目: 317行目:
===頭頸部血管障害による頭痛 ===
===頭頸部血管障害による頭痛 ===
 表10にサブタイプの一覧を示した。ICHD-3βで新たに掲載された6.7.3 「可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)による頭痛」は、性行為、労作、ヴァルサルヴァ手技あるいは感情などが引き金になり、典型的には1〜2週間にわたって雷鳴頭痛を繰り返す可逆性脳血管攣縮症候群によって引き起こされる頭痛である。頭痛はRCVSの唯一の症状のことがある。一次性雷鳴頭痛とRCVSによる頭痛の鑑別が重要で、疑わしい場合には6.7.3.1 「可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)による頭痛の疑い」とすることが推奨されている。
 表10にサブタイプの一覧を示した。ICHD-3βで新たに掲載された6.7.3 「可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)による頭痛」は、性行為、労作、ヴァルサルヴァ手技あるいは感情などが引き金になり、典型的には1〜2週間にわたって雷鳴頭痛を繰り返す可逆性脳血管攣縮症候群によって引き起こされる頭痛である。頭痛はRCVSの唯一の症状のことがある。一次性雷鳴頭痛とRCVSによる頭痛の鑑別が重要で、疑わしい場合には6.7.3.1 「可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)による頭痛の疑い」とすることが推奨されている。
{| class="wikitable"  
|+ 表10.6. 「頭頸部血管障害による頭痛」のサブタイプ(ICHD-3β)
|-
|6.1 虚血性脳卒中または一過性脳虚血発作による頭痛<br>
 6.1.1 虚血性脳卒中(脳梗塞)による頭痛<br>
 6.1.2 一過性脳虚血発作(TIA)による頭痛
|-
|6.2 非外傷性頭蓋内出血による頭痛<br>
 6.2.1 非外傷性脳内出血による頭痛<br>
 6.2.2 非外傷性くも膜下出血(SAH)による頭痛<br>
 6.2.3 非外傷性急性硬膜下出血(ASDH)による頭痛
|-
|6.3 未破裂血管奇形による頭痛<br>
 6.3.1 未破裂嚢状動脈瘤による頭痛<br>
 6.3.2 動静脈奇形(AVM)による頭痛<br>
 6.3.3 硬膜動静脈瘻(DAVF)による頭痛<br>
 6.3.4 海綿状血管腫による頭痛<br>
 6.3.5 脳三叉神経性または軟膜血管腫症(スタージ・ウェーバー症候群)による頭痛<br>
|-
|6.4 動脈炎による頭痛<br>
 6.4.1 巨細胞性動脈炎(GCA)による頭痛<br>
 6.4.2中枢神経系原発性血管炎(PACNS)による頭痛<br>
 6.4.3中枢神経系続発性血管炎(SACNS)による頭痛<br>
|-
|6.5 頸部頸動脈または椎骨動脈障害による頭痛<br>
 6.5.1 頸部頸動脈または椎骨動脈の解離による頭痛、顔面痛または頸部痛<br>
 6.5.2 動脈内膜切除術後頭痛<br>
 6.5.3  頸動脈または椎骨動脈の血管形成術性頭痛
|-
|6.6 脳静脈血栓症(CVT)による頭痛
|-
|6.7 その他の急性頭蓋内動脈障害による頭痛<br>
 6.7.1 頭蓋内血管内手技による頭痛<br>
 6.7.2  血管造影性頭痛<br>
 6.7.3 可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)による頭痛<br>
  6.7.3.1 可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)による頭痛の疑い<br>
 6.7.4 頭蓋内動脈解離による頭痛<br>
|-
|6.8 遺伝性血管異常症による頭痛<br>
 6.8.1 皮質下梗塞および白質脳症を伴った常染色体優性脳動脈症(CADASIL)<br>
 6.8.2 ミトコンドリア脳症・乳酸アシドーシス・脳卒中様発作症候群(MELAS)<br>
 6.8.3 その他の遺伝性血管異常症による頭痛
|-
|6.9 下垂体卒中による頭痛
|-
|}


===非血管性頭蓋内疾患による頭痛===  
===非血管性頭蓋内疾患による頭痛===  
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===ホメオスターシス障害による頭痛===
===ホメオスターシス障害による頭痛===
 10.1.2 「飛行機頭痛」が、ICHD-3βでこの章に加えられた。また、付録にはA10.8.1「宇宙飛行による頭痛」も加えられている。10.3「高血圧性頭痛」もここで定義されている。通常の高血圧は頭痛の原因とみなされず、多くは頭痛の結果として血圧が上昇傾向にあるということにも注意が必要である(表11)。
 10.1.2 「飛行機頭痛」が、ICHD-3βでこの章に加えられた。また、付録にはA10.8.1「宇宙飛行による頭痛」も加えられている。10.3「高血圧性頭痛」もここで定義されている。通常の高血圧は頭痛の原因とみなされず、多くは頭痛の結果として血圧が上昇傾向にあるということにも注意が必要である(表11)。
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|+ 表11.10. ホメオスターシスの障害による頭痛(ICHD-3β)
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|10.1低酸素血症あるいは高炭酸ガス血症による頭痛<br>
 10.1.1 高山性頭痛<br>
 10.1.2 飛行機頭痛<br>
 10.1.3 潜水時頭痛<br>
 10.1.4 睡眠時無呼吸性頭痛
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|10.2 透析頭痛
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|10.3 高血圧性頭痛<br>
 10.3.1 褐色細胞腫による頭痛<br>
 10.3.2 高血圧性脳症のない高血圧性クリーゼによる頭痛<br>
 10.3.3 高血圧性脳症による頭痛<br>
 10.3.4 子癇前症または子癇による頭痛<br>
 10.3.5 自律神経反射障害による頭痛
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|10.4 甲状腺機能低下症による頭痛
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|10.5 絶食による頭痛
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|10.6 心臓性頭痛
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|10.7 その他のホメオスターシス障害による頭痛
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===頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛あるいは顔面痛===
===頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛あるいは顔面痛===
 ICHD-2のA11.5.1「鼻粘膜接触点頭痛」はA11.5.3「鼻粘膜、鼻甲介、鼻中隔の障害による頭痛」に集約されている(表12)。
 ICHD-2のA11.5.1「鼻粘膜接触点頭痛」はA11.5.3「鼻粘膜、鼻甲介、鼻中隔の障害による頭痛」に集約されている(表12)。
{| class="wikitable"  
|+ 表12.11.頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛あるいは顔面痛(ICHD-3β、抜粋)
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|11.1 頭蓋骨疾患による頭痛(Headache attributed to disorder of cranial bone)
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|11.2 頸部疾患による頭痛 (Headache attributed to disorder of the neck)
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|11.3 眼疾患による頭痛 (Headache attributed to disorder of the eyes)
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|11.4 耳疾患による頭痛 (Headache attributed to disorder of the ears)
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|11.5 鼻・副鼻腔疾患による頭痛 (Headache attributed to disorder of the nose or paranasal sinuses)
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|11.6 歯・顎の障害による頭痛(Headache attributed to disorder of the teeth or jaw)
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|11.7 顎関節症(TMD)による頭痛 (Headache attributed to temporomandibular disorder:TMD)
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|11.8 茎突舌骨靱帯炎による頭痛あるいは顔面痛 (Head or facial pain attributed to inflammation of the stylohyoid ligament)
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|11.9 その他の頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛あるいは顔面痛
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===精神疾患による頭痛===
===精神疾患による頭痛===
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*三叉神経痛をはじめ各種神経痛、有痛性脳神経ニューロパチーが掲載されている。
*三叉神経痛をはじめ各種神経痛、有痛性脳神経ニューロパチーが掲載されている。
*症候性三叉神経痛( symptomatic trigeminal neuralgia)の名称がICHD-3βでは有痛性三叉神経ニューロパチー(painful trigeminal neuropathy)に変更された。ICHD-2の13.17「眼筋麻痺性片頭痛」は以前より片頭痛のサブフォームではなく、ニューロパチーと考えられており、13章に分類されていたが、ICHD-3βでは“片頭痛”の用語が消え 13.6「虚血性眼球運動麻痺による頭痛」に包括された。
*症候性三叉神経痛( symptomatic trigeminal neuralgia)の名称がICHD-3βでは有痛性三叉神経ニューロパチー(painful trigeminal neuropathy)に変更された。ICHD-2の13.17「眼筋麻痺性片頭痛」は以前より片頭痛のサブフォームではなく、ニューロパチーと考えられており、13章に分類されていたが、ICHD-3βでは“片頭痛”の用語が消え 13.6「虚血性眼球運動麻痺による頭痛」に包括された。
{| class="wikitable"  
|+ 表13.11.頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛あるいは顔面痛(ICHD-3β、抜粋)
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|13.1 三叉神経痛(Trigeminal neuralgia)<br>
 13.1.1 典型的三叉神経痛 (Classical trigeminal neuralgia)<br>
  13.1.1.1 典型的三叉神経痛,純粋発作性 (Classical trigeminal neuralgia, purely paroxysmal)<br>
  13.1.1.2 持続性顔面痛を伴う典型的三叉神経痛(Classical trigeminal neuralgia with concomitant persistent facial pain)<br>
 13.1.2 有痛性三叉神経ニューロパチー (Painful trigeminal neuropathy)<br>
  13.1.2.1 急性帯状疱疹による有痛性三叉神経ニューロパチー (Painful trigeminal neuropathy attributed to acute Herpes zoster)<br>
  13.1.2.2 帯状疱疹後三叉神経ニューロパチー (Post-herpetic trigeminal neuropathy)<br>
  13.1.2.3 外傷後有痛性三叉神経ニューロパチー(Painful post-traumatic trigeminal neuropathy)<br>
  13.1.2.4 多発性硬化症(MS)プラークによる有痛性三叉神経ニューロパチー 〔Painful trigeminal neuropathy attributed to multiple sclerosis (MS) plaque〕<br>
  13.1.2.5 占拠性病変による有痛性三叉神経ニューロパチー(Painful trigeminal neuropathy attributed to spaceoccupying lesion)<br>
  13.1.2.6 その他の疾患による有痛性三叉神経ニューロパチー (Painful trigeminal neuropathy attributed to other disorder)<br>
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|13.2 舌咽神経痛(Glossopharyngeal neuralgia)
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|13.3 中間神経(顔面神経)痛 〔Nervus intermedius( facial nerve) neuralgia〕
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|13.4 後頭神経痛(Occipital neuralgia)
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|13.5 視神経炎(Optic neuritis)
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|13.6 虚血性眼球運動神経麻痺による頭痛 (Headache attributed to ischaemic ocular motor nerve palsy)
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|13.7 トロサ・ハント症候群(Tolosa-Hunt syndrome)
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|13.8 傍三叉神経性眼交感症候群(レーダー症候群) 〔Paratrigeminal oculosympathetic( Raeder’s) syndrome〕
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|13.9 再発性有痛性眼筋麻痺性ニューロパチー(Recurrent painful ophthalmoplegic neuropathy)
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|13.10  口腔内灼熱症候群(BMS) (Burning mouth syndrome:BMS)
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|13.11  持続性特発性顔面痛(PIFP) (Persistent idiopathic facial pain:PIFP)
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|13.12  中枢性神経障害性疼痛 (Central neuropathic pain)
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==その他の頭痛性疾患==
==その他の頭痛性疾患==