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<font size="+1">[http://researchmap.jp/381 宮井 一郎]</font><br> | <font size="+1">[http://researchmap.jp/381 宮井 一郎]</font><br> | ||
''森之宮病院''<br> | ''森之宮病院''<br> | ||
DOI:<selfdoi /> 原稿受付日:2012年12月3日 原稿完成日:2018年1月1日<br> | |||
担当編集委員:[http://researchmap.jp/ | 担当編集委員:[http://researchmap.jp/read0080380 上口 裕之](独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター)<br> | ||
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英語名:Constraint-induced movement | 英語名:Constraint-induced movement therapy 独:Constrained-induced Movement Therapie 仏:thérapie par le mouvement induit par la contrainte | ||
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==有効性== | ==有効性== | ||
CI療法の現実的な有効性を証明すべく、多施設無作為比較試験(RCT)として、[http://www.excite.wustl.edu/ Extremity Constraint-Induced Therapy Evaluation (EXCITE)研究] | CI療法の現実的な有効性を証明すべく、多施設無作為比較試験(RCT)として、[http://www.excite.wustl.edu/ Extremity Constraint-Induced Therapy Evaluation (EXCITE)研究]が米国で実施された<ref name="ref6"><pubmed>17077374</pubmed></ref>。リハビリテーションの方法論に対する初めての多施設RCTである。同研究では発症後3から9カ月の初発脳卒中患者222例が登録され、CI療法群と通常ケア群に無作為に割り付けられた。上肢機能としての主要アウトカムはWolf Motor Function Test (15の課題遂行時間測定と2つの筋力測定テストからなる上肢機能評価)とMotor Activity Log (麻痺側上肢使用についての系統的インタビュー) で評価した。その結果、2週間のCI療法(日中の活動時間の90%でミットで非麻痺手を梗塞)が上肢機能を1年にわたって対照に比較して有意に改善することが明らかになった。 | ||
EXCITE研究は、手指伸展や手関節伸展がある程度可能な、比較的上肢麻痺が軽い脳卒中患者が対象となったが、最適な患者を選択し、課題指向型練習の練習量を再現よく確保するための優れた方法論を提示したととらえられる。治療側から見ると、どの施設においても、比較的経験の浅い療法士でもCI療法を同様の方法論で同等な患者に提供でき、その結果も再現性があるという一定の保証が得られたことになる。 | EXCITE研究は、手指伸展や手関節伸展がある程度可能な、比較的上肢麻痺が軽い脳卒中患者が対象となったが、最適な患者を選択し、課題指向型練習の練習量を再現よく確保するための優れた方法論を提示したととらえられる。治療側から見ると、どの施設においても、比較的経験の浅い療法士でもCI療法を同様の方法論で同等な患者に提供でき、その結果も再現性があるという一定の保証が得られたことになる。 | ||
==限界== | ==限界== | ||
いくつかの限界もあり、まず対象患者の上肢・手指機能が上述のように相当保たれている必要がある。EXCITE研究ではRCT参加のためにスクリーニングされた患者3, | いくつかの限界もあり、まず対象患者の上肢・手指機能が上述のように相当保たれている必要がある。EXCITE研究ではRCT参加のためにスクリーニングされた患者3,626例のうち、9割以上が適応から除外された。EXCITE以降もいくつかのCIに関するRCTが蓄積され、メタ解析が行われている<ref name="ref7"><pubmed>19608100</pubmed></ref>。その結果、上肢機能を改善することに対しては高いエビデンスが得られているが、手指機能の改善に関しては、十分なエビデンスは得られていない。 | ||
==関連項目== | ==関連項目== | ||
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== 参考文献 == | == 参考文献 == | ||
<references /> | <references /> | ||