「L1」の版間の差分

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== 遺伝子変異 ==
== 遺伝子変異 ==
ヒトL1遺伝子はXq28に存在する。L1の遺伝子変異は、伴性劣性遺伝性水頭症とMASA症候群(精神発達遅滞、失語症、痙性歩行、母指の内転屈曲)の原因となることが報告されているが、これらの疾患は連続したスペクトラムであり、L1症候群と総称される<pubmed> 9530493 </pubmed></ref>。病理学的には、脳梁低形成、錐体路低形成、小脳虫部低形成を示し、特発性水頭症と比較して脳室腹腔シャント術後の予後は不良である。L1ノックアウトマウスも類似の神経発生異常を示し、L1症候群の発症機序の研究に利用されている。
ヒトL1遺伝子はXq28に存在する。L1の遺伝子変異は、伴性劣性遺伝性水頭症とMASA症候群(精神発達遅滞、失語症、痙性歩行、母指の内転屈曲)の原因となることが報告されているが、これらの疾患は連続したスペクトラムであり、L1症候群と総称される<ref><pubmed> 9530493 </pubmed></ref>。病理学的には、脳梁低形成、錐体路低形成、小脳虫部低形成を示し、特発性水頭症と比較して脳室腹腔シャント術後の予後は不良である。L1ノックアウトマウスも類似の神経発生異常を示し、L1症候群の発症機序の研究に利用されている。


(執筆者:上口裕之、担当編集委員:村上冨士夫)
(執筆者:上口裕之、担当編集委員:村上冨士夫)
==参考文献==
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