「NeuN」の版間の差分

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 [[ウェスタンブロッティング]]では46kDaと48kDaの分子量を示す。NeuN/Rbfox3は[[feminizing locus on Xファミリー|Fox(feminizing locus on X)ファミリー]]に属する分子で、[[RNA]]認識モチーフであるRRM型RNA結合ドメインが分子の中心に1つある<ref name=duan><pubmed>25680637</pubmed></ref>。
 [[ウェスタンブロッティング]]では46kDaと48kDaの分子量を示す。NeuN/Rbfox3は[[feminizing locus on Xファミリー|Fox(feminizing locus on X)ファミリー]]に属する分子で、[[RNA]]認識モチーフであるRRM型RNA結合ドメインが分子の中心に1つある<ref name=duan><pubmed>25680637</pubmed></ref>。


 ''NeuN/Rbfox3'' mRNAは、[[選択的スプライシング]]によって、[[スプライスバリアント]]を生じることが報告されている(図1)。プライスバリアントの正確な数は不明だが、マウスでは5種類以上あることが報告されている<ref name=kim><pubmed>19713214</pubmed></ref> <ref name=Maxeiner><pubmed>24150744</pubmed> <ref name=duan><pubmed>25680637</pubmed></ref>。選択的スプライシングによってNeuN/Rbfox3の働きを自己調節するような[[ドミナントネガティブ]]のバリアントを作ることが知られている<ref><pubmed>20042473</pubmed></ref>。
 ''NeuN/Rbfox3'' mRNAは、[[選択的スプライシング]]によって、[[スプライスバリアント]]を生じることが報告されている(図1)。プライスバリアントの正確な数は不明だが、マウスでは5種類以上あることが報告されている<ref name=kim><pubmed>19713214</pubmed></ref> <ref name=Maxeiner><pubmed>24150744</pubmed></ref> <ref name=duan><pubmed>25680637</pubmed></ref>。選択的スプライシングによってNeuN/Rbfox3の働きを自己調節するような[[ドミナントネガティブ]]のバリアントを作ることが知られている<ref><pubmed>20042473</pubmed></ref>。


== サブファミリー ==
== サブファミリー ==
 NeuN/Rbfox3の属するRbfoxファミリーには、[[Rbfox1]](別名:[[Fox1]], [[A2BP1]])、[[Rbfox2]](別名:[[Fox2]], [[Rbm9]], [[Fxh]]),Rbfox3(別名:NeuN, Fox3, D11Bwg0517e)の3つのサブタイプがある。それぞれの分子の組織発現は異なっている。NeuN/Rbfox3は、マウスでは選択的スプライシングによって、5種類以上のスプライスバリアントが産生される<ref name=kim><pubmed>19713214</pubmed></ref> <ref name=Maxeiner><pubmed>24150744</pubmed> <ref name=duan><pubmed>25680637</pubmed></ref>。
 NeuN/Rbfox3の属するRbfoxファミリーには、[[Rbfox1]](別名:[[Fox1]], [[A2BP1]])、[[Rbfox2]](別名:[[Fox2]], [[Rbm9]], [[Fxh]]),Rbfox3(別名:NeuN, Fox3, D11Bwg0517e)の3つのサブタイプがある。それぞれの分子の組織発現は異なっている。NeuN/Rbfox3は、マウスでは選択的スプライシングによって、5種類以上のスプライスバリアントが産生される<ref name=kim><pubmed>19713214</pubmed></ref> <ref name=Maxeiner><pubmed>24150744</pubmed></ref> <ref name=duan><pubmed>25680637</pubmed></ref>。


== 発現 ==
== 発現 ==
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== 機能 ==
== 機能 ==
 NeuN/Rbfox3の属するRbfoxファミリー分子は、組織特異的[[選択的スプライシング]]調節因子である。[[RNA認識モチーフ]]である[[RRM型RNA結合ドメイン]]が分子の中心に1つあり、RNA penta(hexa)nucleotide (U)GCAUGと結合する<ref name=kim></ref><ref name=duan></ref><ref name=Guselnikova></ref>。例えば[[Numb]]の選択的スプライシングを調節することにより、ニューロンの分化を促進する<ref><pubmed>23420872</pubmed></ref>。また、直接[[pri-miRNA]]に結合しpri-miRNAのプロセシングを調節している<ref><pubmed>25240799</pubmed></ref>。NeuN/Rbfox3欠損マウスでは、[[けいれん]]発作に対する感受性が上昇し、不安行動が減少することが報告されている<ref><pubmed>26619789</pubmed></ref>。
 NeuN/Rbfox3の属するRbfoxファミリー分子は、組織特異的[[選択的スプライシング]]調節因子である。[[RNA認識モチーフ]]である[[RRM型RNA結合ドメイン]]が分子の中心に1つあり、RNA penta(hexa)nucleotide (U)GCAUGと結合する<ref name=kim></ref> <ref name=duan></ref> <ref name=Guselnikova></ref>。例えば[[Numb]]の選択的スプライシングを調節することにより、ニューロンの分化を促進する<ref><pubmed>23420872</pubmed></ref>。また、直接[[pri-miRNA]]に結合しpri-miRNAのプロセシングを調節している<ref><pubmed>25240799</pubmed></ref>。NeuN/Rbfox3欠損マウスでは、[[けいれん]]発作に対する感受性が上昇し、不安行動が減少することが報告されている<ref><pubmed>26619789</pubmed></ref>。


== 疾患との関わり ==
== 疾患との関わり ==