「Transient receptor potentialチャネル」の版間の差分

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 TRPV1は神経活動やシナプス可塑性の制御において重要な役割を担っており、TRPV1の活性化は、海馬介在ニューロンにおける興奮性シナプスの[[長期抑圧]](long term depression: LTD)の引き金となる(ref)。さらに、TRPV1は脳において興奮伝達を促進し、[[長期増強]](long term potentiation: LTP)を誘起する(ref)。
 TRPV1は神経活動やシナプス可塑性の制御において重要な役割を担っており、TRPV1の活性化は、海馬介在ニューロンにおける興奮性シナプスの[[長期抑圧]](long term depression: LTD)の引き金となる(ref)。さらに、TRPV1は脳において興奮伝達を促進し、[[長期増強]](long term potentiation: LTP)を誘起する(ref)。


 体温上昇は発汗の増加が起こるため、[[バソプレシン]]により[[腎臓]]での水の[[再吸収]]を増加させることにより[[利尿]]を妨げることで体内の水分を調整している(ref)。この視床下部のバソプレシン産生ニューロンの温度感受性は、TRPV1の温度感受性が寄与している。
 体温上昇は発汗の増加が起こるため、[[バソプレシン]]により[[腎臓]]での水の[[再吸収]]を増加させることにより[[利尿]]を妨げることで体内の水分を調整している(ref)。この視床下部のバソプレシン産生ニューロンの温度感受性は、TRPV1の温度感受性が寄与している<u>(編集部コメント:この節の前半と後半との関係がわかりにくく思います。)</u>。


 [[内側側頭葉てんかん]]の患者の大脳皮質や海馬では、TRPV1の発現が著しく上昇していることから、TRPV1はてんかんに関連している可能性が示唆されている(ref)。
 [[内側側頭葉てんかん]]の患者の大脳皮質や海馬では、TRPV1の発現が著しく上昇していることから、TRPV1はてんかんに関連している可能性が示唆されている(ref)。