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[[Image:図2VOR.jpg|200px|図2.VORの測定法。(A)回転台の正弦波状回転により生じたアカゲザルの眼球運動。黒線は眼球位置データ。青線は眼球位置データから急速相とドリフトを除去したもの。(6) より改変。(B)VORのゲインと位相差。青線は平均眼球位置とレース。赤線は頭(台)の位置とレース。(C)オランダウサギ(□)と黒眼ウサギ(●)のVORの利得と位相。(3)より改変。]] | [[Image:図2VOR.jpg|200px|図2.VORの測定法。(A)回転台の正弦波状回転により生じたアカゲザルの眼球運動。黒線は眼球位置データ。青線は眼球位置データから急速相とドリフトを除去したもの。(6) より改変。(B)VORのゲインと位相差。青線は平均眼球位置とレース。赤線は頭(台)の位置とレース。(C)オランダウサギ(□)と黒眼ウサギ(●)のVORの利得と位相。(3)より改変。]] | ||
3. | 3.小脳片葉によるVOR ゲインの適応制御 | ||
VORは、頭が動いた時に生じる網膜上の像のブレをなくすように、頭の動きを補正するように働く反射である。前庭器官には頭の動いた結果の情報は入ってこないので、フイードフォーワード(前向き)制御の反射である。この反射が、小脳による運動学習によって調節されることが知られている。前庭小脳の片葉は、前庭器官から前庭核に送る信号を傍受し、眼球運動の結果生じたものの見え方の変化をもとに、VORを中継する前庭核への抑制を変えることで、ゲインに適応(adaptation)を生じさせることができる(1,4,9)。 | VORは、頭が動いた時に生じる網膜上の像のブレをなくすように、頭の動きを補正するように働く反射である。前庭器官には頭の動いた結果の情報は入ってこないので、フイードフォーワード(前向き)制御の反射である。この反射が、小脳による運動学習によって調節されることが知られている。前庭小脳の片葉は、前庭器官から前庭核に送る信号を傍受し、眼球運動の結果生じたものの見え方の変化をもとに、VORを中継する前庭核への抑制を変えることで、ゲインに適応(adaptation)を生じさせることができる(1,4,9)。 |
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