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== 精神疾患との関連 == | == 精神疾患との関連 == | ||
モノアミンが脳の精神的活動に重要とされる根拠の一つは、精神疾患に用いられる薬物の多くがモノアミン神経伝達を標的にしていることである。例えば、代表的な精神疾患である統合失調症に用いられる薬の多くは、ドーパミンD2受容体に対する阻害効果を示す。うつ病に用いられる薬、SSRIは、セロトニン再取り込みの阻害剤である。しかしながら、これらの精神疾患の発症においてモノアミン系神経伝達の異常が原因であるかは必ずしも明らかではない<ref name="ref1">'''E R Kandel, J H Schwartz, T M Jessell'''<br> Principles of Neural Science, Fourth Edition<br>''Mc Graw Hill (New York)'':2000</ref><ref name="ref2">'''N R Carlson'''<br> Physiology of Behavior, Tenth Edition<br>''Pearson Education (Boston)'':2009</ref>。 | |||
== その他 == | == その他 == | ||
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===モノアミンの合成=== | ===モノアミンの合成=== | ||
カテコールアミンおよびインドールアミン(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン)の合成には、テトラヒドロビオプテリン(BH4)が必須である。すなわち、セロトニン生合成の律速酵素はトリプトファン水酸化酵素、またカテコールアミン生合成の律速酵素はチロシン水酸化酵素であるが、いずれもBH4を補酵素とする<ref name="ref3"><pubmed> 10727395 </pubmed></ref> | カテコールアミンおよびインドールアミン(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン)の合成には、テトラヒドロビオプテリン(BH4)が必須である。すなわち、セロトニン生合成の律速酵素はトリプトファン水酸化酵素、またカテコールアミン生合成の律速酵素はチロシン水酸化酵素であるが、いずれもBH4を補酵素とする<ref name="ref3"><pubmed> 10727395 </pubmed></ref>。 BH4はGTPよりGTP cyclohydrolase 1(GCH1)、6-Pyruvoyltetrahydrobiopterin synthase (PTS)、Sepiapterin reductase(SPR)の3つの酵素により生合成される<ref name="ref3" />。 | ||
===小胞性トランスポーター=== | ===小胞性トランスポーター=== |