145
回編集
細編集の要約なし |
細編集の要約なし |
||
8行目: | 8行目: | ||
非受容体型チロシンキナーゼ | 非受容体型チロシンキナーゼ | ||
1979年Tony Hunterにより、癌遺伝子産物v-Srcおよび癌原遺伝子産物c-Srcがチロシンリン酸化活性を持つことが発見された。これが最初のチロシンキナーゼの報告例であり、以後多くのチロシンキナーゼが同定された。非受容体型チロシンキナーゼは、構造的に、細胞外領域をもたず、細胞内領域にチロシンキナーゼドメインをもつ。チロシンキナーゼドメイン中には自己リン酸化部位を含み、自己リン酸化によりキナーゼ活性を調節している。非受容体型チロシンキナーゼは、神経系においても様々な細胞膜受容体と会合して、膜受容体から細胞内への情報伝達を担う。多くの非受容体型チロシンキナーゼには、SH(Src Homology)2ドメインおよびSH3ドメインとよばれるドメイン構造が存在する。これらは、構造的に保存されたアミノ酸配列を持ち、Srcファミリーチロシンキナーゼ(Src、Yes、Fyn、Fgr、Lyn、Lck、Hck、Blk、Frk)において最初に見出された。Abl、Fes、Syk/ | 1979年Tony Hunterにより、癌遺伝子産物v-Srcおよび癌原遺伝子産物c-Srcがチロシンリン酸化活性を持つことが発見された。これが最初のチロシンキナーゼの報告例であり、以後多くのチロシンキナーゼが同定された。非受容体型チロシンキナーゼは、構造的に、細胞外領域をもたず、細胞内領域にチロシンキナーゼドメインをもつ。チロシンキナーゼドメイン中には自己リン酸化部位を含み、自己リン酸化によりキナーゼ活性を調節している。非受容体型チロシンキナーゼは、神経系においても様々な細胞膜受容体と会合して、膜受容体から細胞内への情報伝達を担う。多くの非受容体型チロシンキナーゼには、SH(Src Homology)2ドメインおよびSH3ドメインとよばれるドメイン構造が存在する。これらは、構造的に保存されたアミノ酸配列を持ち、Srcファミリーチロシンキナーゼ(Src、Yes、Fyn、Fgr、Lyn、Lck、Hck、Blk、Frk)において最初に見出された。Abl、Fes、Syk/Zap70、Tec、Ack、Csk、Srm、Rak等の非受容体型チロシンキナーゼもこれらのドメイン構造を持つ。SH2ドメインはチロシンリン酸化部位を、SH3はプロリンリッチ領域を認識して結合することで、細胞内情報伝達系におけるタンパク質-タンパク質結合を制御する。 |
回編集