「カハール・レチウス細胞」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
22行目: 22行目:
== 大脳皮質進化とカハールレチウス細胞 ==
== 大脳皮質進化とカハールレチウス細胞 ==
   
   
 哺乳類のカハールレチウス細胞と相同と考えられる細胞は、[[wikipedia:JA:爬虫類|爬虫類]]や[[wikipedia:JA:鳥類|鳥類]]の[[終脳]]背側領域にも存在する。しかしながらその数は哺乳類大脳皮質と比較して著しく少ない。こうした知見から、リーリンを分泌するカハールレチウス細胞の増加が、6層構造を発達、インサイドーアウト様式で発生する哺乳類大脳皮質の進化に大きく貢献した可能性が提唱されている<ref><pubmed>11137154</pubmed></ref> <ref><pubmed>18197264</pubmed></ref>。また近年、[[wikipedia:non-coding RNA|non-coding RNA]]遺伝子である [[wikipedia:HAR1|HAR1]]が、ヒト胎生期大脳皮質のカハールレチウス細胞に特異的に発現していることが報告されている<ref><pubmed>16915236</pubmed></ref>。HAR1は、特にヒトの系統で高度に塩基配列置換が確認されるゲノム領域 ([[wikipedia:Human accelerated region|Human accelerated region]]) に含まれる遺伝子の1つであり、ヒト大脳皮質の進化との関連が示唆されている。  
 哺乳類のカハールレチウス細胞と相同と考えられる細胞は、[[wikipedia:JA:爬虫類|爬虫類]]や[[wikipedia:JA:鳥類|鳥類]]の[[終脳]]背側領域にも存在する。しかしながらその数は哺乳類大脳皮質と比較して著しく少ない。こうした知見から、リーリンを分泌するカハールレチウス細胞の増加が、6層構造を発達させ、インサイドーアウト様式で発生する哺乳類大脳皮質の進化に大きく貢献した可能性が提唱されている<ref><pubmed>11137154</pubmed></ref> <ref><pubmed>18197264</pubmed></ref>。また近年、[[wikipedia:non-coding RNA|non-coding RNA]]遺伝子である [[wikipedia:HAR1|HAR1]]が、ヒト胎生期大脳皮質のカハールレチウス細胞に特異的に発現していることが報告されている<ref><pubmed>16915236</pubmed></ref>。HAR1は、特にヒトの系統で高度に塩基配列置換が確認されるゲノム領域 ([[wikipedia:Human accelerated region|Human accelerated region]]) に含まれる遺伝子の1つであり、ヒト大脳皮質の進化との関連が示唆されている。  


== 重要な関連語 ==
== 重要な関連語 ==
14

回編集

案内メニュー