49
回編集
Yukihashimotodani (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
Yukihashimotodani (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
||
21行目: | 21行目: | ||
===3. アストロサイトを介した経路=== | ===3. アストロサイトを介した経路=== | ||
ニューロンから放出されたエンドカンナビノイドは直接ニューロンのCB1受容体に作用するだけでなくアストロサイトのCB1受容体にも作用し、シナプス伝達を調節することが最近明らかになってきた。アストロサイトのCB1受容体の活性化によってアストロサイトからグルタミン酸が放出されシナプス前終末、あるいはシナプス後部のグルタミン酸受容体(NMDA受容体または代謝型グルタミン酸受容体)を活性化しシナプス可塑性を引き起こすことが海馬や大脳皮質で報告されている | ニューロンから放出されたエンドカンナビノイドは直接ニューロンのCB1受容体に作用するだけでなくアストロサイトのCB1受容体にも作用し、シナプス伝達を調節することが最近明らかになってきた。アストロサイトのCB1受容体の活性化によってアストロサイトからグルタミン酸が放出されシナプス前終末、あるいはシナプス後部のグルタミン酸受容体(NMDA受容体または代謝型グルタミン酸受容体)を活性化しシナプス可塑性を引き起こすことが海馬や大脳皮質で報告されている<ref><pubmed>20920795</pubmed></ref><ref><pubmed>22385967</pubmed></ref><ref><pubmed>22446881</pubmed></ref>。 | ||
===4. TRPV1依存性LTD=== | ===4. TRPV1依存性LTD=== | ||
海馬歯状回、側座核、分界条床核の興奮性シナプスにおいてアナンダミドが仲介するLTDが報告されている(Chavez et al., 2010; Grueter et al., 2010; Puente et al., 2011)。シナプス後部で作られたアナンダミドが細胞外に放出されずに、細胞内でシナプス後部のTRPV1を活性化することで引き起こされる。TRPV1を介した細胞内へのカルシウム流入が引き金となってAMPA受容体のエンドサイトーシスが起こると考えられている。 | 海馬歯状回、側座核、分界条床核の興奮性シナプスにおいてアナンダミドが仲介するLTDが報告されている<ref><pubmed>21076423</pubmed></ref><ref><pubmed>21076424</pubmed></ref><ref><pubmed>22057189</pubmed></ref>(Chavez et al., 2010; Grueter et al., 2010; Puente et al., 2011)。シナプス後部で作られたアナンダミドが細胞外に放出されずに、細胞内でシナプス後部のTRPV1を活性化することで引き起こされる。TRPV1を介した細胞内へのカルシウム流入が引き金となってAMPA受容体のエンドサイトーシスが起こると考えられている。 | ||
==2-AGかアナンダミドか== | ==2-AGかアナンダミドか== |
回編集