「In situハイブリダイゼーション法」の版間の差分

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====酵素抗体法と蛍光抗体法====
====酵素抗体法と蛍光抗体法====


[[image:''In situ''ハイブリダイゼーション法3.png|thumb|300px|'''図3.アルカリフォスファッターゼによる発色反応'''<br>BCIPがAPにより加水分解されてまず中間産物となり、さらに2量体になって青色色素を産生する。2量体化するときに、2個の水素イオンによりNBTは還元されて不溶性のNBTホルマザンを形成する。(tautomerism:ケト・エノール互変異性)<br>一方、Fast Red TRは、ナフトールAS-MXリン酸の存在下でAPにより赤色の沈殿物を生じる。Fast Red TRを蛍光性のAP基質であるHNPP (2-hydroxy-3-naphtoic acid-2’-phenylanilide phosphate)と共に用いると、還元されてできるHNPの組織への沈着が増し、HNPの蛍光がさらに長波長側シフトして (565~620nm) 強い橙蛍光を発する。<ref>[http://www.piercenet.com/browse.cfm?fldID=5A423056-5056-8A76-4E25-1E5F9C0596B2 発色反応、発色基質全般]</ref>]]
[[image:In situハイブリダイゼーション法3.png|thumb|600px|'''図3.アルカリフォスファッターゼによる発色反応'''<br>BCIPがAPにより加水分解されてまず中間産物となり、さらに2量体になって青色色素を産生する。2量体化するときに、2個の水素イオンによりNBTは還元されて不溶性のNBTホルマザンを形成する。(tautomerism:ケト・エノール互変異性)<br>一方、Fast Red TRは、ナフトールAS-MXリン酸の存在下でAPにより赤色の沈殿物を生じる。Fast Red TRを蛍光性のAP基質であるHNPP (2-hydroxy-3-naphtoic acid-2’-phenylanilide phosphate)と共に用いると、還元されてできるHNPの組織への沈着が増し、HNPの蛍光がさらに長波長側シフトして (565~620nm) 強い橙蛍光を発する。<ref>[http://www.piercenet.com/browse.cfm?fldID=5A423056-5056-8A76-4E25-1E5F9C0596B2 発色反応、発色基質全般]</ref>]]


 標識プローブのみでは発色することができないので、プローブの中に取り込まれている抗原に対する抗体を用いプローブの検出を行う.プローブをDIGで標識した場合、DIGに特異的に結合する一次抗体を用いて検出する。検出に用いる一次抗体には通常の抗体とは異なり、[[wikipedia:ja:アルカリフォスファターゼ|アルカリフォスファターゼ]](alkaline phosphatase: AP)または[[wikipedia:ja:西洋ワサビペルオキシダーゼ|西洋ワサビペルオキシダーゼ]](horseradish peroxidase: HRP)などの酵素が結合(conjugate)している.例えば、抗体に結合されたAPの基質として、5-Bromo-4-Chloro-3'-Indolylphosphate p-Toluidine salt (BCIP, X-リン酸と呼ぶ)およびnitro-blue tetrazolium chloride (NBT)を用いた場合は、酵素がXの結合を切断し、Xが遊離すると発色する(図3)。一方、抗体に蛍光色素が結合している場合には、[[wikipedia:ja:蛍光顕微鏡|蛍光顕微鏡]]や[[共焦点レーザー走査顕微鏡]]で検出する。
 標識プローブのみでは発色することができないので、プローブの中に取り込まれている抗原に対する抗体を用いプローブの検出を行う.プローブをDIGで標識した場合、DIGに特異的に結合する一次抗体を用いて検出する。検出に用いる一次抗体には通常の抗体とは異なり、[[wikipedia:ja:アルカリフォスファターゼ|アルカリフォスファターゼ]](alkaline phosphatase: AP)または[[wikipedia:ja:西洋ワサビペルオキシダーゼ|西洋ワサビペルオキシダーゼ]](horseradish peroxidase: HRP)などの酵素が結合(conjugate)している.例えば、抗体に結合されたAPの基質として、5-Bromo-4-Chloro-3'-Indolylphosphate p-Toluidine salt (BCIP)およびnitro-blue tetrazolium chloride (NBT)を用いた場合は、APがBCIPを脱リン酸化し、中間産物が遊離すると発色する(図3)。一方、抗体に蛍光色素が結合している場合には、[[wikipedia:ja:蛍光顕微鏡|蛍光顕微鏡]]や[[共焦点レーザー走査顕微鏡]]で検出する。


====放射性同位元素を用いる方法====
====放射性同位元素を用いる方法====

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