「ゾーン構造」の版間の差分

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 これら神経線維連絡や電気生理学的方法により同定されたゾーン構造とは別に、小脳では様々な分子の発現が前後軸に沿った帯状パターンを示すことが知られている。もっともよく研究されているのはzebrin II (Aldolase C)の発現パターンで、zebrin II発現プルキンエ細胞によるゾーンと発現しないプルキンエ細胞によるゾーンが前後軸に沿って交互に並ぶ(Brochu et al 1990)。Zebrin IIの発現パターンと小脳入出力系の詳細な比較から、ゾーン状の分子発現と解剖学的・生理学的ゾーン構造との対応が解明されてきている(Sugihara and Shinoda 2004, Apps and Hawkes 2009)。また、小脳の発生段階を観察すると、プルキンエ細胞におけるzebrin IIの発現の有無はその細胞の生まれた日と密接に関連していて、ゾーン特異的な神経線維連絡の形成と関連することが示唆されている(Namba et al 2011)。  Zebrin IIの発現で区別される2つのゾーンの機能の違いはまだ明らかになっていない。しかしPLCβ(代謝型グルタミン酸受容体等7回膜貫通型受容体のシグナル伝達に重要)のサブタイプPLCβ3はZebrin II発現プルキンエ細胞に、PLCβ4はzebrin II非発現プルキンエ細胞に特異的に発現することから、zebrin IIで区分される2つのゾーンは異なるシナプス伝達特性を持つ可能性が考えられる(Sarna et al 2006)。<br>&nbsp;  
 これら神経線維連絡や電気生理学的方法により同定されたゾーン構造とは別に、小脳では様々な分子の発現が前後軸に沿った帯状パターンを示すことが知られている。もっともよく研究されているのはzebrin II (Aldolase C)の発現パターンで、zebrin II発現プルキンエ細胞によるゾーンと発現しないプルキンエ細胞によるゾーンが前後軸に沿って交互に並ぶ(Brochu et al 1990)。Zebrin IIの発現パターンと小脳入出力系の詳細な比較から、ゾーン状の分子発現と解剖学的・生理学的ゾーン構造との対応が解明されてきている(Sugihara and Shinoda 2004, Apps and Hawkes 2009)。また、小脳の発生段階を観察すると、プルキンエ細胞におけるzebrin IIの発現の有無はその細胞の生まれた日と密接に関連していて、ゾーン特異的な神経線維連絡の形成と関連することが示唆されている(Namba et al 2011)。  Zebrin IIの発現で区別される2つのゾーンの機能の違いはまだ明らかになっていない。しかしPLCβ(代謝型グルタミン酸受容体等7回膜貫通型受容体のシグナル伝達に重要)のサブタイプPLCβ3はZebrin II発現プルキンエ細胞に、PLCβ4はzebrin II非発現プルキンエ細胞に特異的に発現することから、zebrin IIで区分される2つのゾーンは異なるシナプス伝達特性を持つ可能性が考えられる(Sarna et al 2006)。<br>&nbsp;  


図1: Mori et al 1999 (fig2)より転載
図2: Mori et al 2000 (fig6)より転載
図3: Apps and Hawkes 2009 (fig 4)より転載


== 参考文献&nbsp;  ==
== 参考文献&nbsp;  ==
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