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CotmanらはPSDが界面活性剤に耐性があることを利用し、PSDを生化学的に単離することに成功した。 今日では、Siekevitzらによる界面活性剤に非連続蔗糖密度勾配遠心法を組み合わせた方法がよく用いられている<ref name=Carlin_J_Cell_Biol><pubmed>7410481</pubmed></ref>。単離したPSDの電子顕微鏡像は組織中のPSDと大きさや形状がよく似ており、大きさが平均360 nm、分子量が1.10±0.36 GDaであった。走査型電子顕微鏡観察では、不定形の網目状の構造が認められおり、その構造がPSDを形作る構成基盤である可能性がある。 | CotmanらはPSDが界面活性剤に耐性があることを利用し、PSDを生化学的に単離することに成功した。 今日では、Siekevitzらによる界面活性剤に非連続蔗糖密度勾配遠心法を組み合わせた方法がよく用いられている<ref name=Carlin_J_Cell_Biol><pubmed>7410481</pubmed></ref>。単離したPSDの電子顕微鏡像は組織中のPSDと大きさや形状がよく似ており、大きさが平均360 nm、分子量が1.10±0.36 GDaであった。走査型電子顕微鏡観察では、不定形の網目状の構造が認められおり、その構造がPSDを形作る構成基盤である可能性がある。 | ||
これによりPSDを構成する分子を同定することが可能となった。 さらに順により強い界面活性剤処理を行うことにより、PSD I、II、IIIとしてPSDに強固に結合している分子を分別していくことも可能である。 | これによりPSDを構成する分子を同定することが可能となった。 さらに順により強い界面活性剤処理を行うことにより、PSD I、II、IIIとしてPSDに強固に結合している分子を分別していくことも可能である。 ただし、この方法では、通常シナプス後部にはあまり存在しない分子(例えば塩基性ミエリン蛋白質)も混入することも知られており、取れてきた標品の中に含まれている分子が本当にPSD由来であるかは、別に免疫染色などで確認する必要が有る。 | ||
[[ファイル:PSD_proteins.png|300px|thumb|right|'''PSD画分のSDS-PAGE像'''<br>Major 51000はCaMKIIである事が後に判明する。Siekevitzらによる<ref name=Carlin_J_Cell_Biol><pubmed>7410481</pubmed></ref>。]] | [[ファイル:PSD_proteins.png|300px|thumb|right|'''PSD画分のSDS-PAGE像'''<br>Major 51000はCaMKIIである事が後に判明する。Siekevitzらによる<ref name=Carlin_J_Cell_Biol><pubmed>7410481</pubmed></ref>。]] | ||