51
回編集
Hiromasatakemura (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
Hiromasatakemura (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
||
22行目: | 22行目: | ||
両眼視野闘争やその他の両義図形と呼ばれる知覚においては、知覚の切り替わりが不規則なタイミングで生じ、いつ知覚が切り替わるのかについて正確に予測をすることはできない<ref name="ref3" /><ref name="ref8">'''F Fox, J Herrmann '''<br> Stochastic properties of binocular rivalry alternations.<br> ''Perception and Psychophysics, 2, 432-436'': 1967</ref>。ただし、どちらか一方の目で見る視覚図形の強さを操作すると、もう一つの目で見る図形の知覚される時間が変化する<ref name="ref3" />(例えば[[wikipedia:ja:コントラスト|コントラスト]]・明度の高い図形や動いている図形はより長く知覚される<ref><pubmed> 2765591 </pubmed></ref><ref><pubmed> 14113912 </pubmed></ref><ref name="ref14">'''B B Breese '''<br> Binocular rivalry. <br> ''Psychological Review, 16, 410-415'': 1909</ref><ref name="ref15">'''S Kakizaki '''<br> Binocular rivalry and stimulus intensity.<br> ''Japanese Psychological Research, 2(3), 94-105'': 1960</ref>)。 | 両眼視野闘争やその他の両義図形と呼ばれる知覚においては、知覚の切り替わりが不規則なタイミングで生じ、いつ知覚が切り替わるのかについて正確に予測をすることはできない<ref name="ref3" /><ref name="ref8">'''F Fox, J Herrmann '''<br> Stochastic properties of binocular rivalry alternations.<br> ''Perception and Psychophysics, 2, 432-436'': 1967</ref>。ただし、どちらか一方の目で見る視覚図形の強さを操作すると、もう一つの目で見る図形の知覚される時間が変化する<ref name="ref3" />(例えば[[wikipedia:ja:コントラスト|コントラスト]]・明度の高い図形や動いている図形はより長く知覚される<ref><pubmed> 2765591 </pubmed></ref><ref><pubmed> 14113912 </pubmed></ref><ref name="ref14">'''B B Breese '''<br> Binocular rivalry. <br> ''Psychological Review, 16, 410-415'': 1909</ref><ref name="ref15">'''S Kakizaki '''<br> Binocular rivalry and stimulus intensity.<br> ''Japanese Psychological Research, 2(3), 94-105'': 1960</ref>)。 | ||
また、知覚が切り替わるタイミングは、観察者の意図や注意などによってある程度制御できる。古くは[[wikipedia:ja:ヘルマン・フォン・ヘルムホルツ|ヘルムホルツ]]が、注意によって知覚交代を変化させることができるという観察結果を残しており<ref>'''H von Helmholtz'''<br>Treatise on physiological optics.<br> ''Vol.3, trans. by J.P.C. Southall. NewYork:Dover.'': 1925</ref>、日本においても柿崎(1963)が被験者に「一方の刺激を出現せしめようと努力し、出現したならばできるだけこれを持続しようとする態度」を取るよう教示したところ、教示した側の視覚刺激の出現回数が多くなり、知覚時間も長くなるという結果を報告している<ref name="ref6" /><ref>'''柿崎祐一'''<br>視野闘争についての予備的研究.<br> ''心理,2, 55-60.'': 1948</ref>。注意や意図によって、ある一定の時間内での知覚が切り替わるスピードを早めたり遅めたりすることは可能だが、切り替わりを完全にストップさせたり、自由自在に知覚を切り替えることができるかどうかについては、未だにわかっていない<ref><pubmed>22046156 </pubmed></ref><ref><pubmed>22144958</pubmed></ref>。 | |||
[[Image:Swap-Example.png|thumb|300px|'''図2.スワップ闘争を起こす視覚刺激の例'''<br>1秒間に3回左目と右目の縞模様を入れ替えたとしても、意識の上では2つの刺激は数秒おきに入れ替わる。(Reproduced with permission from Lee & Blake (1999). <ref><pubmed>10343813 </pubmed></ref> Copyright 1999, Elsevier)]] | [[Image:Swap-Example.png|thumb|300px|'''図2.スワップ闘争を起こす視覚刺激の例'''<br>1秒間に3回左目と右目の縞模様を入れ替えたとしても、意識の上では2つの刺激は数秒おきに入れ替わる。(Reproduced with permission from Lee & Blake (1999). <ref><pubmed>10343813 </pubmed></ref> Copyright 1999, Elsevier)]] |
回編集